第15章 ☆Story33☆ 決着
そして来海もフルで踊り終えた。
ニセ来海同様に拍手喝采が起こった。
_パチパチパチ!!
「っ……!(微笑)」
(やり切った!!それに、こんな清々しい気持ち久しぶりかも!!)
踊り終えた来海はゆり達の待つ元の位置に戻った。
メンバーの方に目を向けてみればゆり達も大きな拍手を送っていた。
「ニッ……!(微笑)」
(これでちっとは、リーダーとして認めてくれたでしょ?)
来海はそんなメンバーに満面の笑みを見せピースを送った。
元の位置に戻ればいよいよ投票に入る……。
「どちらも凄いパフォーマンスでした!
皆さん、改めて拍手をお願いします!!」
_パチパチパチ!!
再び拍手の音が会場に響いた。
しばらく拍手が鳴り響き止むと投票の時間に入る。
「では!ここからいよいよ投票の時間です。
先攻の来海ちゃんが本物と思った方は赤、後攻の来海ちゃんが
本物と思った方は白のペンライトをつけてくださいね!」
「……。」
(アタシの想いは、みんなに届いてるはず……)
『……確かに、アンタのダンス凄かったよ。でも、
アタシよりミスが多い。
この勝負、今までみたいにいくと思ったら大間違いだよ……』
「ニッ…それは、まだわからないでしょ?
たとえここのお客さんがアンタを本物だと思っても、
きっとアタシのファンには届いてるはず……アタシの想い……」
『……。』
ニセ来海は来海を横目に見て投票が終わるのを待った。
そして投票終了の時間となった。
「これにて投票を終わります!まずは会場を見てみましょう!
会場のペンライトは……っ赤が若干多いか……?
AIによる集計も行っていますのしばらくお待ちください!」
「っ!」
(っそんな……)
『ふっ……ほらね?
結局、完璧なダンスを見てる方がお客さんも楽しいのよ……
楽しさなんて二の次、実力が上の者が勝者なのよ。』
「っまだまだ!アタシには、
まだ日本に沢山のファンがいるんだから……!」_ギュッ…
(っお願いファンのみんな……!本物はアタシなの!!)
来海は目をギュッと閉じ手を握りしめた。
ゆり達も手を握りしめながら祈った。
そしてオンラインによる結果は……
「オンラインによる結果は……っ!?
こ、これは凄い!日本は全員白に投票しています!!」
「「っ!!」」