第15章 ☆Story33☆ 決着
「っふぅ……まだまだ食べれるよ!♪」
『っぅぷ……
北京ダッグなんてこんなに食べるものじゃないでしょ……』
食べ終わってもまだ余裕ある愛美、まだ物足りないようだった。
そんな様子にゆり達は苦笑いを浮かべたが楽しそうに愛美を見た。
「いつ見てもまなの食いっぷりは凄いなぁ……汗
でもちゃんと美味しそうに食べるのがまなの凄いところだよね。」
「ゆりぴーはもうちょい食べた方がいいんじゃない?笑」
「っ私だって食べる時は食べます!
そういうくるはもっと野菜食べなさいよ……」
そして大食い対決も終わり勝敗は愛美の勝利。
いよいよ投票の時間だ。
「どちらもいい食べっぷりでしたね!
ではここから再び投票になりますのでペンライトの準備をお願いします!
先程と同様に、こちらの愛美ちゃんが本物と思った方は黄色、
こちらの愛美ちゃんが本物と思った方は白のペンライトをつけて
投票してください!」
「っお願い……」_ぎゅっ…
『っ……。』
来夢の時と同じように祈る愛美、そして投票の結果に移る。
「以上で投票を終わります!えぇ……
会場のほうは半数以上が白で埋め尽くされているように見えますね。
AIによる集計をお待ちくださーい!そして気になるオンラインの
結果ですが……なんとなんと!
またまた日本から全員が白に投票しています!」
「っ!!」
『っ何で!?
ただ早く食べ終わっただけなのに!!』
「ただ、早く食べることだけが大食いじゃない。
見てる人たちにも美味しそうって思ってもらわなきゃ意味ないんだよ?
私は、ただ食べることを楽しんでるだけだよ(微笑)」
『っ楽しむ……?』
「うん!そうだよ?
きっと貴女にもできるよ(微笑)」
『っ……』
偽物とされるアンドロイドにも
天使のような優しい笑みを浮かべる愛美。
こうして誰かを一方的に否定しないところも愛美の魅力の一つだ。
ゆりをはじめメンバーは愛美に拍手を送った。
_パチパチパチ「まなはホントすごいなぁ……
あの子にも優しい言葉かけられるなんて……」
(それにあの子達だって、
作られたくて作られたわけじゃないんだよね……きっと。
ただ悪い人たちに利用された可哀想なアンドロイド達……)
ゆりは愛美に感化され自身のアンドロイドに慈悲の目を向けた……。