第15章 ☆Story33☆　決着

「っ……」

『笑なんて、所詮必要ないのよ……。』


千鶴が不安に感じる中、投票が終わった。
そして結果は……


「以上で投票を終わります！
会場のほうは……っこちらも見分けがつきません！
AIによる集計をお待ちください。そしてオンラインの方ですが……
これもまた凄い！！日本からは全員白に投票しています！」


『っ何ですって……！？』

「ふっ……
さすが、日本のファンは私のことわかってるわね。」


ニセ千鶴が驚愕の表情を見せる中、千鶴は誇らしく微笑んだ。


「AIによる集計も終わり投票の結果、
3回戦は後攻・天羽千鶴の勝利です！」


「っやった……！」

『っなんで……』

「やっぱり、ファンは裏切らないのね……（微笑）」
（ありがとう、日本のみんな……
みんなのおかげで私が証明されたわ……）


千鶴は心の底から日本にいるファンに敬意を送った。
その一方でニセ千鶴はまだ納得いかないような表情を見せていた。


「……貴女がお笑いを知りたいっていうなら教えてあげてもいいわよ？」

『っだから……私には必要ないわ……』

「……あらそう、それは残念だわ。」


こうして3回戦の結果は千鶴の勝利に終わり続いての4回戦は……


「続いて4回戦！登場するのは宮瀬愛美！
対決内容は大食い対決！！
愛美ちゃんの愛らしい姿からは想像つかないそこ知らずの胃袋が
魅力の一つですよね！そんな彼女に相応しい対決となっております。
今回は挑戦するのは北京といえばこの食べ物！
北京ダッグの早食い対決になっております！」


2人の愛美の前には
北京ダッグがたくさん乗せられているテーブルが運ばれてきた。


「っよし……！
捕まっている間あんまりご飯食べれなかったから
その分いっぱい食べるよ！！」

『っ……お笑いに続いて、またくだらない対決じゃない……』

「ふふ……本物の私ならこれくらい余裕でぺろりだよ？
愛美ちゃんも、ライブこなして疲れてるでしょ？栄養補給だよ！」

『……。』


2人はテーブル前の椅子に座りスタンバイ、
そして進行役による合図で対決がスタートした。
愛美は目の前にある北京ダッグをペースを崩さずどんどん食べていく。
一方でニセ愛美の方も一生懸命食べていくが
愛美のスピードにはついていけなかった。その結果、
大食いの勝負は愛美の圧勝で終わった。