第15章 ☆Story33☆ 決着
「ここからは、我々も加わらせて頂きます。」
「「っ……」」
「勝手ながら、こちらの機材を少しいじらせて頂きました。
皆さんはゆりちゃんたちを見守っていてください。」
「っ……はい、」
涼介は驚きをまだ隠せないが翔の言葉を信じることにした。
そしてステージ裏にいる人物は再びステージに目を向けた。
凪咲は勝負のルールについて説明を始めていた。
「では、勝負のルールは私が説明させて頂きます。
私たち6人と、そちらの6人……
私たちはそれぞれパフォーマンスによる対決を行います。
勝負は全部で6回、メンバーが得意とする分野で対決をしてもらいます。
そちらの皆さん……貴女たちが本物と言うなら、
当然私たちに勝てるはずですよね?
これから行う対決は全てファンの人なら誰でもわかる内容です。
こんなの知らないという冗談はなしで、お願いしますよ?」
凪咲はニセDolceを挑発するように見た。
ニセ凪咲は少しムッとした様子で言葉を返した。
『っ……当然でしょ、私はグループ一の頭脳派・小鳥遊凪咲。
貴女に負けるはずないわ……』
「ふふ……よろしくお願いしますね?凪咲さん、」
『っ……』
そして凪咲は説明を続けた。
「勝敗はもちろん、
ここにいるお客さんに加え今中継を見ている皆さんです。
会場の皆さんはペンライトの色を変えてどちらが本物か答えてください。
そして、中継を見ている皆さんはお手持ちのスマートフォンやパソコンに
このような画面が出るようになっています。
会場のお客さんと同様にどちらが本物かこのペンライトをクリックして
投票してください。
説明は以上になります。投票については対決ごと随時説明します。
対決の進行役は、こちらの警察官の方にお願いしています。
ではここからは進行役に交代します。」
ステージ上にはいつの間にか一人の公安警察が進行役として立っていた。
凪咲が進行役にバトンタッチをするとゆりたちのところに戻った。
そしていよいよDolce対ニセDolceの対決が始まった。
「まず1回戦は小鳥遊来夢!
対決内容はローラースケートパフォーマンスです。
Dolceといえば、当然ローラースケートが定番ですよね?
初戦に相応しい対決です!」
「よろしくね、来夢ちゃん!」
『っ……勝つのは、来夢だよ!!』