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藤ヶ谷パパの娘は人気アイドル!−Season2−

第15章 ☆Story33☆ 決着


会場までバスで向かうゆりたち、
窓はカーテンで閉じられているので外は見えない。


「皆さん、あと5分ほどで会場に着きますよ。」

「っいよいよだねみんな……会場、今頃どんな感じかな?」

「っまぁ……それなりに盛り上がってるんじゃないかな……
すんごい複雑だけど……」


ゆりは今会場がどんな様子なのか気になっていた。
メンバーの会話を聞いていた翔は無線で会場の様子も把握してるため
ゆり達の疑問に答えた。


「会場は、大いに盛り上がっているようですよ。
美澤社長によれば、パフォーマンスも完璧だとか……」

「「っ……」」


翔の言葉に言葉を詰まらすゆり達、
一気に不安が押し寄せてきた。


「っ……会場のみんなに、届くかな……」

「っ日本ならまだしも、ここは北京だしね……
現地の人たちが大半のステージで、どれだけ分かってもらえるか……」


愛美と千鶴は顔を俯かせた。
来夢は不安と恐怖から凪咲の手を握った。


「っお姉ちゃん……ちょっと怖くなってきた……」

「っ大丈夫よ……だって、
社長達は私たちが本物だってちゃんと理解しているし……っもし、
分かってもらえなくても今回だけと思えば……っ……」

「っ今回だけとか、関係ないよ……
これは本来アタシ達のステージなんだから……
ちゃんと……!わかってもらわないと……」

「っ来海の、言う通りだよみんな……私たちはやるしかない。
きっと……みんなの心に届く。

そう……信じようよ……」


「っゆり……」

「「っ……」」


来海はゆりを見上げそれに続くよう他のメンバーも顔を上げた。


「会場が大いに盛り上がってるなら……
私たちはそれを超えるだけだよ!
今より盛り上がる、ステージを作ろうよ!!」

「「っ……!」」


ゆりの言葉に目を開き輝きを取り戻すメンバー達、
ゆりの瞳は希望で溢れているようにキラキラしていた……。


「っ……ホンット!エース様には敵わないねぇ……
やるっきゃないっしょみんな!
こんなところでリーダー様がへこたれてる場合じゃないしね!」

「ふふ……やっといつもの来海に戻ったね。
みんな……いこう!!」

「「えぇ!!」」


「……微笑」


翔は6人を優しく見守り、バスはいよいよ会場に着いた……。
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