第15章 ☆Story33☆ 決着
「っ……!?」
ゆりは翔の言葉に驚きを隠せないが次の翔の言葉を待った。
「詳しい事は車の中でお話し致します。
時刻は現在18:20……他の5人はそろそろ病院施設に着く頃ですね。
我々もまずそこに向かい精神鑑定を踏まえ簡単な検査を行います。
そしてそこでステージに立つ準備もして頂きます。」
「っ待ってください!ステージに立つって……ステージには、
私たちのアンドロイドが……」
「生中継の予定、入ってましたよね?」
「っはい……」
「そこで皆さんを登壇させます。
そのことについても、車でお話しします。」
「っ……分かり、ました……」
「それでは、
ゆりちゃんと三船くんはこちらの車にお乗り下さい。」
「「っはい、」」
2人は翔に案内された車に乗り込んだ。
仮面ティーチャーは大我と一緒に車を見送った。
「……とりあえず、安心かな。」
『あぁ……けど、東郷はゆりに狙いを付けている。
まだ油断はできない……三船にも、危害が及ぶ可能性が高い……』
「っ東郷って……もしかして組織のボス?」
『あぁ……』
「っなるほど……これは、
本格的に組織を潰さないといけないってことだね……」
『ボン……俺はゆり達に危害が加わるときしか動けない。
頼んだぞ……』
「あぁ……って!
任務中にそのあだ名はやめて。てか今ので2回目だよね?」
『っ悪い悪い……ボン。』←
「はぁ……アンタはスイッチ切れるとダメだね……
さて、組織の連中は大方片付いたし俺らも一旦戻るよ。」
『そうだな。』
こうして仮面ティーチャーこと剛太と大我はバイクと車、
それぞれ乗り現場を後にした。
そして翔と共に車に乗り込んだゆり達は
来海達もいる病院に向かっていた。
「っあえて、世界に発信するってことなんですか……」
「はい。皆さんを利用する形になってしまいますが、
この件は事務所をはじめご家族にも許可を得てます。」
「っ……私たちは、何を……
見てる人達は、絶対パニックになりますよ?
私たちが危ない組織に誘拐されてただなんて知ったら……」
「もちろん、それは承知の上です。
それに……皆さんには勝負をして頂きたいと思います。」
「っ勝負……?」
翔の言葉に首を傾げるゆり。