第15章 ☆Story33☆ 決着
憲吾とゆりを抱きしめる仮面ティーチャー、
そして2人の頭を優しく撫でた。
『2人とも、本当に大丈夫か?』
「っはい……私は、大丈夫です。
でも、憲吾の顔に傷が……」
「心配するな、これくらいの傷……
試合をやっててもできる傷だ……それこそ、ゆりのh……っ!
っゆり……その、首についてる跡って……」
(っよく見ると胸にも同じような跡が……)
ふとゆりを見れば
首筋が赤く内出血を起こしているような跡が何個もあった。
憲吾が指摘するとゆりは急いで離れた。
「っ!」_ばっ!
「っゆり……?」
「っ……」
憲吾は少し驚いた様子でゆりを見た。
そしてそんなゆりの瞳からは涙が溢れていた。
「っ……見ない、で……私、汚れてるから……
っ私……憲吾以外の人に……っ……!」
「っ……」
ゆりの言葉の意味を理解した憲吾、
そういう事は起きていてもおかしくないと分かっていても
実際そうだったという事を聞くと言葉では何も言い表されなかった。
「っう、うぅ……」
「っゆり……」
「っごめんなさい……ごめんなさいッ……!」
「っゆり……!」_ギュッ…
(何でお前が謝るんだよ……)
「っ……!」
ゆりを抱き寄せる憲吾、そして頭を優しく撫でた。
「っ憲…吾……何で……」
「っゆりは汚れてなんかいない。俺は、
ゆりが無事ならそれでいいんだ……怖い思い、したよな……
来るのが遅くなって悪りぃ……本当にごめんな……」
「っ憲吾は何も悪くないよ……!
っ何で……何で憲吾はそんなに優しいの……?
私、1回だけじゃないんだよ?
一日中、何回も犯されて……感じたくないのに感じて……!
憲吾のこと、裏切っちゃったのに……」
「っそんなの関係ない……!
俺が好きなのは、ゆりだけだ……ゆり、
前電話で話した時「大好き」って言ってくれたよな?
俺は、お前からそう言われるだけでも嬉しいんだ……
たとえ身体を犯されても、
俺を好きでいてくれたならそれだけでいいんだ……!」
「っ……」