第15章 ☆Story33☆ 決着
「っはい!」
2人は再び走り出しゆりを探す。
しばらく走っているとその先に複数の男達が現れた。
「仮面!?何もんだテメェ!」
「っ!?」
『三船……やっぱりゆりはこの階にいるらしいな……!
っ京本!そっちはどうだ?
7階に多数の男あり、ゆりはきっとその先にいる!』
『っ了解!こっちは誰もいる気配はないよ、今援護に向かうよ!』
『あぁ!
……三船、ここからしっかりと俺の側を離れるなよ。』
「っはい……けど、俺も自分の身を守れるくらいは戦えます。
後ろは任せてください。」
『……分かった。三船も強いもんな……よしっ、後ろは頼んだぞ。』
「はいっ」
憲吾は背後の敵にだけ気を配り前は仮面ティーチャーに託した。
仮面ティーチャーは前から突進してくる男達を
憲吾が手を出すまでもなくどんどん薙ぎ払っていく。
「っ……強い……」
(本当にこの人は強い……なぜこんなに強く戦えるんだ……)
『っゆりはどこだ!この先にいるんだろ!!』
「っテメェらをここから先に通すわけにはいかねぇんだよ!!」
『悪いが!お前達に付き合っている暇はない。
先を急がせてもらうぞ……三船!』
「っはi‥_グイッ!…っ!?」
(なんて力してんだよ!?)
仮面ティーチャーはいきなり憲吾を片手で持ち上げ脇腹に抱えた。
まさか自分と同じ背丈の人物に持ち上げられるとは思わなかった憲吾、
驚きを隠せず思わず固まってしまった。
『三船!ジャンプで一気に突っ走るぞ。』
「っ!?」
(っ待て……俺を抱えたまま男達の上を飛び越えるつもりかよ!?)
憲吾の理解が追いつかないまま仮面ティーチャーは助走をつけ
高く飛び上がると目の前の男達に蹴りを入れながら一気に前に着地した。
男達を飛び越えた仮面ティーチャー、その時大我が後方から走ってきた。
「っ仮面ティーチャー!三船くん!!」
『っボン!あとソイツら頼んだぞ!』
「っえぇ!?っ……人使い荒いんだから!!
俺は生憎、戦闘派じゃないけど仕方ないよね!」
大我はまだ残っている男達を対処することになった。
「っ……」
(ボン?……あだ名か何かか……?)
『三船、大丈夫か?』
「っはい……」