第15章 ☆Story33☆　決着

時刻は16：30、
憲吾達もいよいよ組織のアジトに突入する時が迫ってきた。
ちなみに中間地からは車で突入することになっているが
仮面ティーチャーと憲吾はバイクに乗って突入することになっている。

翔や作業班は既に潜入している班の無線を頼りに状況を確認していた。


「どうやら、全員まだ部屋にいるようですね。
あとは、上層部の科学者と思われる男もいますが
ボスの方は不在のようですね……」

「っ不在って、前までは居たってことですか？」

「恐らく……ですが、今回はゆりちゃん達の救出が先です。
少し予定より早いですが向かいましょう。
救出班AグループからFグループ、出動の用意を。私は後から追います。
……では仮面ティーチャー、貴方は救出班が出発してから
三船くんと共に出動してください。」

『はい。』

「っはい……」
（いよいよか……）


ちなみに憲吾もバイクは乗れるが今回は仮面ティーチャーの
後ろに乗ることになっている。続々と救出班が車に乗り込み
２人も突入の準備に入る。
仮面ティーチャーは憲吾にヘルメットを渡した。


『生憎、俺のバイクは二人乗り用じゃないんだ。
しっかり掴まってるんだぞ。』

「はい、よろしくお願いします。」
（まさか高３で誰かの後ろに乗ることになるとは……）


憲吾はヘルメット被りバイクを止めてる場所まで向かう。
救出班の車は続々と発進していく。
仮面ティーチャーもバイクに跨りエンジンをかける。
そんな中翔が２人の元にやってきた。


「２人とも、油断せずにお願いします。
三船くん、貴方は絶対に仮面ティーチャーから離れないでください。」

「っはい……」

『櫻井さん、安心してください。
三船は俺が絶対守ります。』

「頼りにしていますよ、仮面ティーチャー……」

『はいっ
三船、そろそろバイクを出すぞ。後ろに乗れ。』

「っはい、」


憲吾は仮面ティーチャーの後ろに跨り腰に手を回す。
だが自分とほぼ同じ背丈の男の後ろに乗るのは普段
バイクに乗っている憲吾は違和感を感じた。


「……。」
（なんか、少し変な感じ……）

『手、絶対に離すんじゃないぞ。』

「はい、お願いします。」

「それでは出発してください。僕も後で向かいます。」

「『はいっ』」


翔の指示の元、
仮面ティーチャーはアジトに向けバイクを発進させた……。