第15章 ☆Story33☆ 決着
「っ……」
(っお願い……ここまで助けにきてよ……このままずっと
閉じ込められるなんて嫌……もう夢を叶えられなくなるなんて嫌……)
伊集院の言葉に絶望するゆり、
もうここまで助けが来ることを祈ることしかできなかった……。
「……嫌な胸騒ぎがするな……君はしばらく大人しくしていろ。
"王子様" が戻るまで、な……」
「っ……」
伊集院は部屋を出ていき部屋の鍵を閉めた。そして何やら鎖の音も聞こえ
ここに厳重に閉じ込められたのだと察した。そして伊集院の足音は
段々聞こえなくなり扉が閉まる音と閉じ込まれる音が聞こえてきた。
「っんぅ……!」
独り閉じ込められ涙を流し泣き崩れるゆり。
どうすることもできない状況を悔やんだ……。
「っ……」
(っ誰か、助けて……)
そして時計の針はいよいよ17時を指していた……。