第3章 ☆Story21☆ 動くそれぞれの歯車
「っそうですか……それは、残念です。
でも……どんな先生なんですか?」
「……仮面ティーチャーの教師は、全員身体能力が優れております。
並の不良など、到底敵いません。ただ、
覇気を持った人物に対応できる仮面ティーチャーは数少ないです。」
「……ゆりちゃんたちの学校にきてる先生は?」
「当然、対応できるお方です。
彼は、教師としても優れています。彼ほど生徒を愛している教師は、
なかなかいないと思いますよ。」
「っ……そんなに、すごい先生なんですね……
ちなみに、藤ヶ谷さんや北山さんよりも……」
「教師は、皆それぞれ違う良さがありますが……彼は特殊ですね。
きっと、お二人の周りや山田くんの周りにもいなかったような
先生だと思いますよ?」
「っ……」
「おっと……ちょっと話しすぎてしまいましたね(苦笑)
……班田くんの件は、もう少しお待ちください。解決しましたら、
山田くんをはじめ事務所の方にもご報告をさせていただきます。」
「っはい……よろしくお願いします……。」
こうして2人の話は終わり、
涼介はゆり達がいるであろう1階のカフェに向かった。
_カフェ
「ごめん、お待たせゆりちゃん。」
「あ、涼介さん!」
「山田くん、話の方はもう大丈夫なのかい?」
「はい、柊さんもありがとうございます。
急なお願いだったのに(苦笑)」
「いや、いいんだ。
ちなみに彼は大丈夫だったよ。
……今回はね。」←
「ならよかった(微笑)」
「っう、うぅぅ……涙」
「それじゃゆりちゃん、そろそろ帰ろっか?
出国の準備とか、まだ万全じゃないでしょ?」
「そうですね(苦笑)
それじゃ柊さん、また1ヶ月後に。」
「あぁ、向こうでの体調管理も気をつけてね?
俺も何度か韓国や中国の方にツアーで行ったことあるけど、
日本とは結構違うからね(苦笑)」
「はい!
それじゃまた!」
「……ゆりちゃん、俺には何もないの……?涙」
「ないです。」←
「……泣」
「「……汗」」
こうしてゆりは涼介に寮まで送ってもらうのだった。