第3章 ☆Story21☆ 動くそれぞれの歯車
「シチュエーション的には、逆だったんだけどね……
ここのカフェで、俺が最初にカフェオレ注文して、
その後にお母さんが来て同じカフェオレを注文したんだ。
でもちょうど、俺の分で売り切れちゃってみたいでね(苦笑)」
「っへぇ……じゃあ、
このカフェって2人が初めて会った場所だったんですか……
それで、どうしたんっすか?」
「俺はもらってすぐで、特に口にもつけてなかったから譲ったよ。
その時にすごい驚いた顔をしていてね……
まぁ今となっては藤ヶ谷さんにそっくりの人は
俺含めて当たり前のように沢山いるからそうでもないけど、
あの時は俺が初めてのそっくりさんだったからね……
あの時の彼女の驚いた様子は、今でも覚えているよ(苦笑)」
「「へぇ……」」
(2人揃って同じリアクション&表情……)
「……2人って、兄妹だったらよかったかもね。」
「っ!?
俺ってやっぱりお兄ちゃん止まりなの!?」
「……彼氏にしたいとか、今まで一度も思った事ないですから。←
お兄ちゃんも、ここ最近は正直微妙だなって……」←
「う、うぅぅぅ……涙」
「ホント、毒舌なところはお父さんそっくりだね笑
正直、まだ伸び代ありそうだから将来が怖いよ……」←
「……?」
首を傾げキョトンとさせるゆり。
「……同時にお母さんにもそっくりだから、ホント怖いよ君は……」←
(あの2人の特徴ある部分の性格がいい具合にミックスされてる……
遺伝子って怖いな……)←
「っ……今はお兄ちゃん止まりでも!
いつかは彼氏になるから!」
「だ・か・ら……そんなとは一切ありませんから(黒笑)
一生あなたと付き合うって事、ないと思います。」←
「……。」
(でも……藤ヶ谷さんでもここまで毒舌ではないよな……汗
将来が本当に怖い……)
柊は2人のやりとりを見て少し冷や汗をかくのだった。
そんな話をしながらカフェオレを飲む3人、
その頃の涼介はと言うと……
_会議室
「櫻井さん……あなたがわざわざ来るって事は、
よっぽどの事情があるって、事なんですよね……?」
「……。」