第13章 ☆Story31☆ ホンモノのアイドル、ニセモノのアイドル
「……申し訳ありませんが、
その点についてはお話しする事はできません。」
「っ……」
「その人物も、警察庁や政治に関わる重要人物ですから
この場でお答えする事は出来ません。」
「っそうですか……それならば仕方ありませんね。」
「申し訳ありません。
彼女達を救出次第、厳重警備のもと会場にお連れします。
それまでは予定通りライブの続行をお願い申し上げます。」
「……分かりました。
マネージャー及びスタッフ達も、今聞いたとおりの話ですが
当初の予定通りに実行してください。」
「「っはい!」」
「……櫻井総監、SPや警備に指示はありますか。」
「いえ、彼女達の護衛は我々にお任せください。ですが会場全体、
また何が起きるか分かりませんから強化するに越した事はありません。
特に一般客が出入りするような場所を中心に
強化してくださると嬉しいですね。そうなれば我々も、
彼女達を優先に護衛につける事ができますので。」
「分かりました。警備についてはまた改めて見直します。
……皆さん、それで大丈夫ですね?」
「「はいっ」」
「……私からは以上になります。他に何か質問はございますか?」
こうして一通りの説明を終え一時解散。マネージャーと会場スタッフは
そのまま残り明日からのスケジュール確認をすることになった。
その場には瑛二や明人の他、翔・潤・若い男の5人も残っている。
太輔達はゆり達の専属SP達と共に部屋に戻ることにした。
なので太輔と玉森家の3人は優吾ら4人と一緒。
部屋前に着き……
「それじゃ、僕とジェシーはゆりちゃんの部屋の前に戻ります。
もしゆりちゃんに何か用事があれば僕らにお声掛けください。」
「あぁ、ありがとう髙地くん。
わざわざ俺らまで……」
「いえいえ。それじゃジェシー、行くぞ。」
「ウィ!☆」←
_バシッ「ふざけんな。」
「へーい……」
優吾はジェシーの頭を軽く殴る。
そんなジェシーは叩かれた頭を撫でながら持ち場に戻った。
他の照やラウールも持ち場に戻っていった。
「ゆりの周りのSPってみんな若いんだな……なんか複雑。」←
「何でだよ……(苦笑)」
ちょっと不貞腐れる裕太とそれに少し呆れる太輔なのだった。