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藤ヶ谷パパの娘は人気アイドル!−Season2−

第13章 ☆Story31☆ ホンモノのアイドル、ニセモノのアイドル


ゆりがユウを拒絶していることを聞き驚きを隠せない太輔達。
太輔はすぐ涼介に詰め寄った。


「っどういう事だよそれ……!
ゆりはユウを凄く大切にしていたんだぞ!?
裕太くんからもらった時も、
俺に内緒にするくらい大事にしていたのになんで……」

「っ……ゆりは、なんて言ってるの?」


裕太も再び涼介に目を向けた。


「っ……ユウが無惨な姿だった時、
気づいてすぐゆりちゃんに見せました。
でもゆりちゃんは無反応で、
もうボロボロだから捨てていいって……」

「っゆりがそんな事を……」
(ゆりがそんなこと言うはずない……でも、山田くんだって
こんな嘘つくわけない……どうなってんだよ……)

「その日のゆりちゃんは、
襲撃事件が明けてすぐなのに凄く淡白で……
ライブでも、話しかけているくらい大事にしていたんですよ?
それなのに、もう卒業しないとねって言ってあっさりと
俺らに捨てるよう言ったんです……。」

「っ……確かにそれは、不可解だな……」
(卒業するという理由はわからなくもない……けど、それは今か?
まだユウとだって離れたくないって思ってるはずだ。
山田くんが直してくれるって言うなら喜ぶはずなのに……)


太輔はユウの頭を軽く撫でてやり
なぜゆりは受け取らないのか考えた。


「昨日も、俺言ったんです。
ユウをなんとか直しているって……でもゆりちゃんは
「なんで直してるの」って言わんばかりの顔で……」

「っゆり……」
(なんだよそれ……ゆりはもうユウをなんとも思っていない?
っそんなこと……あるはず……)

「……ユウは大好きなお母さんの形見で、
ゆりちゃんはそれをいつも凄く大切にしてました。
仕事の現場にもちょくちょく持ってくるくらい、凄く……」

「「っ……」」

「それで、俺はこう言ったんです。
『ただのぬいぐるみじゃなくてママの形見でしょ?
なんであっさりと要らないなんて言うの?』って……」

「っ……それでゆりは、なんて言ったんだよ……」




































「……死んだママのこと、
いつまでも引きずるわけにはいかない。って言いました……。」

「「っ!?」」
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