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藤ヶ谷パパの娘は人気アイドル!−Season2−

第13章 ☆Story31☆ ホンモノのアイドル、ニセモノのアイドル


涼介が話しているうちにホテルが目の前の視界に入ってきた。
そして間も無くバスはホテルの正面入り口前に停まり外には
ホテルマンやスタッフが出迎えてくれていた。


「……いよいよ着いたね兄さん、」

「あぁ、そうだな……。」

「皆さん、ここまでお疲れ様でした。
みんなと合流する前にお部屋に案内しますので
荷物を受け取ったらスタッフに着いて行ってください。」


続々とバスから降り、荷物を受け取る一行。
太輔や玉森家の面々も荷物を受け取ると涼介がやってきた。


「藤ヶ谷さん……ちょっと、」

「っ山田くん……どうした?」

「……ゆりちゃんのことで、話したい事がありまして……」

「っゆりの……?」

「っゆりがどうしたんだ!?」


裕太は涼介に詰め寄った。
やはり大事な姪っ子の事が人一倍心配のようだ……。


「それは部屋に着いてからお話しします。
お見せしたいものも、ありますので……」

「わかった……」

『っ……』


そして一行は部屋に案内され、太輔たちも宿泊する部屋に入った。
部屋はゆり達と同じ階でVIP仕様となっていた。
ちなみに涼介も部屋まで着いてきたが "見せたいもの" を持ってくるため
自身の部屋に取りに向かった。


「すごく立派で素敵なお部屋ね……けど、喜ぶ気持ちにはなれないわ。
ゆりちゃんのことで私たちにお話ししたいことって何かしら……」

「っまさか、ゆりちゃんは
他の子達よりも不可解な点が多いということか……?」

「……その可能性が、高いかもしれませんね。」
(やっぱり、叶輔も関係してるのか……?)


それからすぐに涼介は部屋に戻ってきた。だが太輔達4人と百合は
涼介の持ってきたあるものを見て驚愕した。


「皆さん、お待たせしてすいません。……これが、
お見せしたかったものです。」

「「っ!?」」

『っ……!』


4人が驚愕したもの、それは本来百合の所持品で
裕太からプレゼントされたテディベア・ユウだった。現在は
ゆりの所持品となっておりほぼ毎日持ち歩いていたものだった。
だが驚いたのは涼介が持ってきたからではない。
ぬいぐるみ全体あちこちに糸で縫った跡があり
その様子から、悲惨な状態だったということが分かるからだ……。
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