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藤ヶ谷パパの娘は人気アイドル!−Season2−

第13章 ☆Story31☆ ホンモノのアイドル、ニセモノのアイドル


「皆さん、これからお子さんも滞在しているホテルに向かいます。
……ですが、皆さんにお伝えしないといけないことがあります。
そのままでお聞きください。」


涼介はバスが走り出しすタイミングで口を開いた。そして数日に前起きた
連れ去り事件やホテル襲撃があったという経緯を伝えた。


「皆さんにはもっと早く伝えるべきか、迷いました。Dolceのみんなも、
ご家族には心配かけたくないという意思表示もありましたので
このような直前になってしまいました。本当に申し訳ありません。」

「「っ……」」


深々と頭を下げる涼介、数秒頭を下げ顔を上げると説明を続けた。


「……あとこれは、僕の見解なのですが……
事件があって以来6人の様子がどことなくおかしい気がするんです。」

「っ……どういうことだ、山田くん……」
(ゆり達の様子がおかしい?やっぱり、事件のショックで……)

「……人が変わったような感じなんですよ。
これがあのみんななのかって、不可解に思うことが多いんです。
みんな様子は、直接会えばわかると思います……。」

「「っ……」」


涼介の説明により車内は重い雰囲気に呑まれた。
それと同時に、早く自分の娘に会って確認したいと思う両親たち。
百合もバッグの中から不安げに涼介を見ていた。


「っ兄さん……どういう、ことだろ……
ゆりたちがゆりたちじゃないみたいって……」

「っさぁな……会ってみないと、わからないよ……山田くん、」

「はい?」


太輔は席からひょこっと顔を出し涼介に声かけた。


「山田くん……櫻井さんとか、警察からは何か連絡は来ていないのか?
そんなに事が深刻なら、あの人だって動くはずだろ……?」

「っそれが……
櫻井さんどころか日本の警察からは何も連絡はありません。
ですが実際ゆりちゃんたちは無事で、
ライブにもとても乗り気な様子です。
例の組織の捜査は続いているかもしれませんが、
今回の事件は解決したという事なんだと思います……。」

「っ……」
(っいや、この事件は解決なんてしていないだ……
ゆりと長年一緒にいる山田くん
が違和感を感じ取ったなら、それはもう……
もしかして、叶輔と連絡が取れないっていうのもそれに原因が……?)

「……皆さん、間も無くホテルに到着します。」
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