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藤ヶ谷パパの娘は人気アイドル!−Season2−

第13章 ☆Story31☆ ホンモノのアイドル、ニセモノのアイドル


「出雲、約束通り彼女を返しにきた。
あとはお前の自由にして構わない、あの方からもお許しを得たからな。」

「っ本当かそれは……!?」

「あぁ。それじゃ、俺はこれで失礼する……おっと、
ひとつ言い忘れてたことがありました。
彼女、寝言で貴方の名前を呼んでましたよ?
余程貴方のことが好きなようですね。ククク……」


そんなことはもちろん嘘であるが
出雲は伊集院の言葉に喜びを隠せなかった。


「っ彼女は本当に僕のモノになったんだ!!
っははは……っゆりちゃん……
これからはずっと一緒にいれるよ……?」


「ククク……ではこれで失礼しますよ。」


伊集院は拳を口元に持っていきクスクスと嘲笑を浮かべた。
そのことに気づいていない出雲をよそに伊集院は部屋を後にした。






「っククク……!本当にあの男はバカだなっ
俺の作品を本物だとあっさりと信じて……実に気分がいい。
……貴様はその人形で一生遊んでいればいいさ(嘲笑)」
(それに、仮に公安や警察がアイツらの救援に来ても
あの人形を藤ヶ谷ゆりだと認識するだろうしな……好都合だ。)


伊集院は笑いを堪えながら自室に向かい休養を取るのだった。

















それから夜も開け早朝を迎えた。
ゆりはまだベッドの上で深い眠りについていた。
あれからほとんど起きていた東郷は眠るゆりに目を向けた。


「顔のやつれもいくらかマシになってきたか……「っけん、ご……」
……昨日もその男の名前を言っていたな……。」


ふと憲吾の名前を口にするゆり。
憲吾の夢を見ているのだろうか、ゆりの意識はまだ夢の中だった。


「仮にも日本を代表とするアイドルグループの中心人物であるお前が、
それほど気に入っている男……どんな男なのか、実に興味深いな。」


軽く口角を上げ笑う東郷、東郷はゆりの眠るベッドに腰掛け
乾いた涙の跡をなぞりそのついた跡を取ってやった。


「……。」

「見れば見るほど、端正な顔立ちをしている……本当に、

























































あの玉森百合にそっくりだ_」

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