• テキストサイズ

藤ヶ谷パパの娘は人気アイドル!−Season2−

第13章 ☆Story31☆ ホンモノのアイドル、ニセモノのアイドル


ゆりside

電流のショックにより意識をなくしたゆりは
数時間後に意識を取り戻した。


「っ……ぅ……」
(っまだ体が重い感じがする……ここは……)


視界はまだぼやけているためうまく状況が読み取れなかった。
だがベッドのようなふかふかした布の上にいるということはわかった。
目を開け数十秒後、
意識をはっきりさせたゆりは勢いよく起き上がった。


_がばっ!


「っここは……!っ来海!みんなっ!!」
(早く逃げなきゃ……っでもみんなどこにいるの……)


ゆりはあたりを見るが来海はおろか他のメンバーの姿はなかった。
その代わりに部屋には一人の男・出雲がいた。声に気づいた出雲は
こちらを振り向き笑顔を浮かべながらゆりの元に歩み寄ってきた。


「っ……貴方は……」
(この人は誰……?伊集院じゃない……)

「っやっと目が覚めたんだねゆりちゃん……」_さわっ…

「っ!」


出雲が来たかと思えばゆりの頬を指先でなぞった。
その仕草に身震いを覚え思わず後ろに後ずさった。


「っ……びっくりさせてしまったね……ごめんね?」

「っ貴方は誰なの……何でこんなところに……
他のみんなはどこにいるの!?」

「他の子達なんて知らないよ……
きっと僕の仲間達と楽しくやってるんじゃないかな?」

「っそんなはず……!
私達はみんなのところに戻らないといけないの!
戻って、コンサートを成功させなきゃいけないの!!
だからお願い!!私を、私たちをここから出して!!!」

「ゆりちゃんの頼みでも、それはできないよ。」

「っ何で!!」

「だって君は……僕のモノになったんだ!!!
もう君はみんなの藤ヶ谷ゆりじゃない、
僕だけの藤ヶ谷ゆりになるんだ!!」

「っ何意味のわからないことを……」
(私はこの人に監禁されるの……?それにこの人の顔、どこかで……)


一度指名手配書の写真で出雲の顔は見ているゆり、
だがそこまでまだ辿り着けていなかった。
そしてふと自分の手や足を見てみるゆり、見たところ
拘束されている様子はなかった。


「っ……」
(隙があれば、逃げることができるかもしれない……)


/ 1590ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp