第12章 ☆Story30☆ 北京は波瀾万丈!?
_ブーブーブー
「っ!?
っこんな時に何だよ……まさか、また誘拐が……」
スマホにはゆりたちが泊まっているホテル周辺を
見張っていた同僚からの着信だった。
「っもしもし、何か進展でもありましたか?」
『っ大変なことになった……組織はホテルへ強行突破を仕掛けてきた。
ホテル内に仕掛けた盗聴器からも乱闘のような音も聞こえる……』
「っ!?
まさか!今度は来海ちゃん達以外の3人を……!」
『っそこまではまだわからん……だが今、逃走経路を抑えている。
夕方に見た車と同じナンバーの車も確認済みだ。』
「っ夕方捉えた車の行方は結局どうなってたんですか?」
『アジトと思われる施設に入っていくことは確認している。
だが厳重な警戒網で監視されているようだ、
それで今アジトに潜入できないか探っている段階だ。』
「っとりあえず、来海ちゃん達を攫った後に連れて行かれた施設は
わかったということですね?」
『恐らくな、進展が入り次第また連絡をする。』
「っ了解……_ピッ
っまた連絡か……参ったな、もしせんせ「っボン!!!」っ!?」
大我が電話を切った時、背後から剛太の叫ぶ声が聞こえてきた。
完全に油断していた大我は慌てて後ろを振り返った。
振り返った先にはまだシャワー上がりであろう剛太が上半身裸の状態で
険しい表情を大我に見せていた。そして剛太に話しかけようとした時
勢いよく肩を両手で掴まれた。
「っせんせ、いつかr_ガシッ!…っ!!」
「っ今の話は何だ!!
攫った後に連れて行かれた施設?どういうことだよっ!!
ゆり達に何が起きてんだよ!!!」
「っ待ってせんs「っ待てねぇよ!!」っ…わかった!
っわかったから……!まずはその手を離してよ、バレた以上……
ちゃんと説明するから……」
「っ……」
そう言うと剛太は大我から手を離した。
「っホント、先生には参るよ……説明する前に、ちゃんと服着なよ。
もう何も隠さないから、ちゃんと俺の話聞いて……」
「……わかった。
俺はボンを信じているからな。」
剛太は一旦着替えるためにもう一度風呂場へ向かい
スウェットに着替えて戻ってきた。
「それじゃ、昨日起きた事と今起きたことについて説明するよ……」
「あぁ……。」