第12章 ☆Story30☆ 北京は波瀾万丈!?
そして日が昇り夜が明けた。
大我は朝食を食べたら捜査に向かうことになっている。
「ボン、今日は大体何時くらいに帰ってくるんだ?」
「うーん……何も問題なければ夕方5時には帰ってくるよ。
でも昨日みたいに遅くなる事も十分にあるから今のうち伝えとく。」
「了解!」
「捜査に関わらなければ、
自由に出歩いて構わないけど観光程度に留めておいてね。」
「わかった、ありがとなボン。
んじゃいってらっしゃい!」
「あぁ。昨日よりは早く帰れるかもしれないし、
6、7時くらいに帰ってこれたら外食しにいかない?」
「お!いいなそれ、頑張れよ!」
「んじゃ、また後でな。」
「おう、いってらっしゃい!」
こうして大我はマンションを出ていき潜入しているアジトへ向かった。
「っ……本当にあいつら、どこにいるんだよ……
他の公安が探してても見つからないって……」
(本当に厄介な連中だな……)
来海達が攫われたにも関わらず捜査が難航している公安警察。
だが事が進んだのは16:00を回った時、
ホテル周辺を捜査している同僚から連絡が入った。
『昨日連れ攫われた北山来海・小鳥遊凪咲、来夢姉妹が
黒い車から降ろされホテルへ向かわされてる。』
「っどういう事ですか……」
『まだわからない……車のナンバーは控えてある。
別の者を既に捜査へ向かわせた。
私は引き続きホテル周辺の捜査を続ける。』
「わかりました、情報提供ありがとうございます。
僕ももう少しアジト内を捜索してみます。」
(っ組織があっさりと解放……しかも人目がつくかもしれない路上で?
今日もちょっと遅くなりそうだな……先生に今のうち連絡しとくか、)
大我は捜査用ではなく私物用のスマホで剛太にLINEを送った。
返信はすぐに『了解、気をつけてな!』と送られてきた。
「よし……これで先生も安心してくれるな。
さて、捜査を再開するか……」
(今度は残りの3人が手を出される可能性が高いな。
けど、あっちについてる同僚達を信じるしかないか……)
大我は捜査を再開、そしてアジトを探っていると
新たな情報を得られる事ができた。それは……
『大我!』