第12章 ☆Story30☆ 北京は波瀾万丈!?
「っ!?」
「これ、公安や警察庁の上層部しか知らないような話だから内密にね?」
「っそんな内容を俺に話すってことは、
ゆり達に関係あるってことか……」
_コクッ「先生もニュースで知ってるだろうけど、
出雲は14歳の女の子を誘拐して監禁しただけでなく強姦もしている。
そして最後は殺害……そんな出雲が、
今度はゆりちゃん達に目をつけてる。」
「っ!」_ガタッ!
剛太は思わず椅子から立ち上がった。
「先生、落ち着いて……まぁでも、無理もないよね。
出雲はチャイルド・マレスター、いわゆるペドだから……」
「っそんな奴が……ゆり達を狙ってるのか……」
「出雲だけじゃないよ。そういう輩は他にもいるし……
組織の科学者も6人に目をつけてるらしい。」
「っ許せねぇ……!
もしゆり達が!!」
「……先生、今コーヒー淹れるからもう少し落ち着いて。」
「っわりぃボン、つい……」
剛太はゆっくりと椅子に腰掛けた。
「気にしないでよ。先生がいやーなほど暑苦しいことは
昔から知ってるし今更だよ。」
「っ気を使わせてごめんな……
俺が無理言ってここまで来たのに……」
「それは俺にも責任あるし全然気にしてないよ。」
大我はコーヒーを淹れながら剛太と会話をする。
そして間も無くして2人分のコーヒーを淹れ剛太にも渡す。
「はい、先生。」
「ありがとな……」_ゴクッ
早速コーヒーを口に運ぶ剛太。
そして深呼吸をひとつ……
「……ふぅ、」
「ちょっとは落ち着いた?」
「あぁ、大事な話途中で遮って悪かった……
続けてくれ、今度は大丈夫だ。」
「わかった。」_ゴクッ
大我もコーヒーを一口飲みさっきの話を続けた。
「ゆりちゃんたちが目をつけられたきっかけは、
人それぞれではあるけど出雲は殺人を犯す前から目をつけて
いたっぽいんだ。……特に、ゆりちゃんをね……」
「っゆりが!?」
「……先生も、何となくわかるでしょ?
やっぱりドルチェの中で一際目立つのはゆりちゃん……それに、
殺された女の子の年齢も思い出してみて……」
「14歳、中学2年生……っ!」
「……」