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藤ヶ谷パパの娘は人気アイドル!−Season2−

第12章 ☆Story30☆ 北京は波瀾万丈!?



_ギュッ


思わず百合を抱きしめる太輔。


「っ悔しいけど……俺はここで待つしかできねぇんだよな……
2人の身に危険が及んでるだなんて、
お前がいなきゃ本来わからないことだもんな……」

『……うん、だからもう寝よ?こんな状態で、
すぐには眠れないとは思うけど今日もまた仕事でしょ太輔は……』

「っ……あぁ、そうだな……」


太輔は百合を抱きしめたまま再びベッドに入った。
百合は少しでも太輔の気持ちを楽にしてあげるためか、
茶化すように顔を覗き込む。


『子守唄歌おうっか?
ゆりが赤ちゃんだった頃みたいに笑』

「っ……俺は赤ん坊扱いすんな。
……おやすみ百合、」_ぎゅっ…


太輔は百合をぎゅっと抱きしめながら目を閉じた。
百合はそんな太輔の頭を撫でた。


『ふふ、赤ちゃんみたい……もうしばらく、辛抱してね?
きっと……きっと大丈夫だから……』


百合も不安な気持ちでいっぱいだったが
自分はこれ以上何も手を出すことはできない。
ただゆりや叶輔の無事を願うことしかできないのだ……。










百合が目を覚ました頃、憲吾はベッドの上で夢を見ていた。
それはゆりと一緒に万里の長城を歩いているという夢だった。
手を繋ぎながらごく平凡な会話をする2人、憲吾にとっては
十分な幸せだった。だがその幸せは、悪夢の如く崩れ去っていった……。



『憲吾!万里の長城ってホント長いよね……端から端まで
ローラースケートで走ったらどれくらいで着けるんだろ……』

『大分掛かるだろそれ……
てかよくローラースケートで行こうて思ったな。』

『えへへ♪
やっぱり、ローラースケートアイドルとして世界一を目指したいし……』

『お前ならなれるさ、それくらい……俺も世界一になるつもりだし、
一緒に目指そう……頂点をな。』

『だね(微笑)_ゴゴゴゴゴ…!っなに!?』


地震が起きたのか、突如地響きが起き
万里の長城の一部が少しずつ崩れていく……。


『っゆり!!
俺のそばから絶対に離れるな!』

『っ……うん!』


2人はお互い手を強く握り憲吾はゆりを連れ走り出す。
走り出せば2人の後ろから万里の長城が崩れ始めた……。

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