第12章 ☆Story30☆ 北京は波瀾万丈!?
一通り3人の話を聞いた風磨たち、
風磨たちは再び涼介らがいる本部に向かいこれまでの3人のことを話した。
そこにいた人物は皆顔を青ざめながらも卑劣な奴らだと怒りを露わにした。
「っ……まさか、そんな事が起きていただなんて……」
「でもソイツらが組織の人間なのかはっきりとは……
でもわざわざ来海ちゃんたちを狙いませんよね?
やっぱり、組織の仕業なんでしょうか……」
「だと思うよ。でなきゃ昨日の『不幸は続くぞ』なんてメール、
送ってこないはずだもの……」
「っですよね……でも、不幸はまだまだ続くってどういう……」
風磨は不安そうに涼介を見た。
「……昨日は偶然なのか必然なのか、俺らと千鶴ちゃん、
愛美ちゃんのところには敵襲はなかったんだ。もしかしたら、
今度はこの3人が狙われる可能性があるってことだと思う……
そんな事、考えたくないけどね……」
「っ……」
「とりあえず、事務所側と話し合った結果としてはライブ以外の仕事は
全て中止。ライブは今のところは続行するつもりでいらっしゃる……」
「っこんな状況なのにですか……正直、
今の来海ちゃんにライブが出来るほどの気力は残ってません。」
「凪咲ちゃんも、来海ちゃんと同じです。
今の凪咲ちゃんの瞳に……っ、輝きはありません。
昨日あんな事があったのにそんな……」
「来夢は、元気があるように装っていたけどそれは全然嘘で……
泣きながら俺に話してくれました。とても怖かった、だからみんなに
会えただけで嬉しかったからそれを表に出したってだけで本当は……」
「みんなの話はわかったよ。それも踏まえてまた事務所に連絡をする。
……けど、状況は当日まで変わらないと思う。もし出来ないのであれば
メンバーの体調不良とでも言えばいいだけの話だからね……」
「「っ……」」
涼介も苦い思いのまま他のマネージャーに告げる。そして涼介は事務所へ
連絡したがライブ当日までメンタルケアを徹底するよう伝えられた。
そして来海たち3人は徐々に体調などを取り戻したのか、
来海は自身の部屋の扉を開けた。
_ガチャ「……。」
「っ来海ちゃん!?どうしたの?もしかして、
ゆりちゃんたちのところに行きたくなったの?」
「まぁ……ゆりの部屋に行っていいですか?」