第12章 ☆Story30☆ 北京は波瀾万丈!?
_フシャーっ!!!
「「っ!?」」
「っ煙幕だ!!SPは四方に回って!!早く!!!!」
突如投げ込まれた煙幕、あたりは一瞬にして戦慄が走る現場になった。
涼介の叫び声に瞬時に反応したSP達は
急いでゆり達のもとへ走り体制を整える。
ゆりは涼介に包み込まれるように抱かれ2人の四方には
優吾・照・ジェシー・ラウールが既に来ていた。
「っ涼介さん……」
「っ大丈夫……俺らが絶対に守るから……」
「っ……」
あまり突然の出来事に思わず涙を浮かべるゆり、
涼介は少しでも安心させるように頭を撫でた。
「っ俺らに手を出すとはいい度胸だな!!
さあ!どこからでも掛かって来い!!!」
「っおい!挑発するようなこと言うなジェシー!!
どこから狙われるかわからないんだぞ!?」
優吾はあたりを警戒しながらジェシーを注意。4人はゆりと涼介を
守るように煙幕で視界が見えにくい中神経を澄ませあたりを警戒。
そんな中、別のメンバーがいる方向から叫び声が聞こえてきた。
「っいやあああ!!!放してってば!!!!」
「っ来海ちゃん!!どこ!!どこにいるんだ!!!」
来海の叫び声とマネージャーの風磨の叫び声が聞こえてきた。
「っ来海!?来海!!!」
仲間の助けを求める叫びに反応するゆり、ゆりは
恐怖心も極まり思わず来海の声が聞こえた方に走り出そうとした。
「っ馬鹿!!なに行こうとしてるの!!!
俺たちは一刻も早くバスに戻るぞ!」
涼介はゆりを強く抱きしめたまま抱き上げた。
「っ山田さん!早く行きましょう!!
援護は僕たちに!!」
「言われなくてそのつもりだよラウール!!
岩本は後ろを警戒してくれ!」
「っはい!もちろんそのつもりです!!
早く敵が来る前に早く!!」
「っ来海が!!来海を助けてよ!!!」
ゆりは涼介に抱かれながらもがき続けていた。
「来海ちゃんの無事はあっちのSPを信じるしかないんだよ!!
これ以上みんなn「わあああああん!!!」「来夢ーー!!」っクソ!!!」
涼介は悔しい思いを抱きながらも少しでも安心なバスへ走り出す。
バスも常に見張りをつけている為大丈夫なはずだ……。