第11章 ☆Story29☆ 夢に向かって
ゆりとタイスケの会話には叶輔も茶化すように会話に混ざっている。
【藤ヶ谷くん、なんか凄いテンション高いね……まぁあの藤ヶ谷くんが
2日以上連絡よこさなかった方が不思議だもんね笑】
【っ俺だって気遣える男ですー!!
初めての海外遠征で疲れてるだろうなって思って遠慮してたの!】
「ってか、アイツには叶輔のことバレてたのか……」
『早い段階でバレててねー笑
神様に叱られたみたいだし……笑』
【……藤ヶ谷さん、もしかしてお酒飲んでます?】
【あーわかる?笑
俺普段飲まなくてたまに飲むくらいなんだけど
今日はいつもより飲んだかなー!】
【どおりでテンション高いんだね笑
普段さえもテンション高いのに……】
【っお前はいちいちうるせぇよぬいぐるみ!!】
【……パパも、あまりお酒は飲まないほうですけど
飲み過ぎないでくださいよ……?
まぁ、家なら問題ないでしょうけど……】
【ゆりちゃんのお父さんもお酒あまり強くないの?
なんか共通点あって嬉しいなー♪】
「は?怒」←
『でも太輔だって家でお酒ほとんど飲まないじゃん笑
お酒入ったら意外と気が会うんじゃない?Wたいすけ。』←
「ぜってぇやだよ。」←
『どんだけ嫌いなのよ笑』
その後あとも2人は電話越しで会話を続け……
【じゃあ最後にさ!!】
【はい?】
【ついさっき、東京では流星群流れてたんだ……
星空もいつもより綺麗でさ!そっちの空はどう?】
【えぇ?
ちょっと待ってくださいね……】
『あ!この日って流星群流れた日か!!
ニュースでもやってたね。』
「そうだな……でも韓国で見えなかったみたいだな……」
タイスケは空を見ながら嬉しそうにゆりとの会話を楽しんでいた。
その姿は無邪気な少年のようにも見えた。
【こっちの写真送るよ、綺麗に撮れたんだ♪】
【そうなんですか?】
【うん!電話終わったら送るね♪】
【ありがとうございます。】
写真を送る約束をしその後もタイスケはニコニコと、
ゆりはごく普通の態度で話していた。
『やっぱりタイスケくんはいいとこお兄ちゃんなのかな?
ゆりにとってはさ……』
「じゃないか?
てか、せいぜいそうじゃないと困る。」←
『どんだけ敵視すんのよ……汗』