第11章 ☆Story29☆ 夢に向かって
太輔はビーフシチューを完成させ、テーブル流に並べた。
そして冷蔵庫からもサラダを取り並べる。
「百合、夕飯できたぞ。」
『うん、ありがとう太輔!』
百合はソファーから降りとてとてとテーブルの方にやってくる。
近くまで来ると太輔は百合を抱き上げテーブルに座らしてやる。
ちなみにゆりが赤ちゃんの頃使っていた
ベビーチェアがあったのでそれを百合に使わせてる。
「『いただきます(!)』」
2人は手を合わせ夕食を食べる。そして太輔は
さっき投げかけられた質問を返すべく百合に話しかけた。
「なぁ百合、さっきの話の続きだけどよ……」
『うん、太輔ならどうしたい?』
「正直、一つの答えには絞れない。
だって心で思ってること全部って些細なものから深刻なものまで様々だろ?
まぁ仮に、ゆりが俺のことウザいって思ってても……わざわざ
ゆりを問いただすことはしねぇし俺も余計そう思われそうだから
言わない。正直、怖いよ。嫌われるんじゃないかって思うから……」
『なるほどねぇ……確かに、私が子供の立場だったらそうだね……』
「けど、」
『けど?』
「これも仮に、実はメンバー同士仲が悪くてそりが合わないだとか……
学校でいじめられてるんだってなったら話は別だ。
知ってしまった以上、なんとかしたい。……ゆりに
おせっかいだって言われても、解決したいって思う……。」
『そっか……』
「これが、今俺が言えるお前への答えだ。
お前はどうだ。まだ、言えそうにないか?」
『ううん……私も、話すよ。
でもこれだけ約束して?』
「なんだ?」
『ゆりには言わないで。ゆりの口から、聞くまでは……。』
「っ!?
っやっぱり、ゆり絡みで何かあったのか……?」
『あったというか、実際はこれから起きるかもしれないって話……
これは他のドルチェにも言えることだから北山先生とかにも
言っちゃだめだよ?』
「っ……わかった。
それじゃ、話してくれ……百合、」
『うん、実はね……』