第10章 ☆Story28☆ 世界を目指して…
「愛美ちゃん、今日はずっと動きっぱなしで疲れたでしょ?
まずは甘いもので糖分補給しよっか。ほら、あーんして?」
「あーんっ」_パクっ
侑李はチョコレートをひとつ、愛美の口に入れてあげた。
愛美は美味しそうにチョコを食べる。
ちなみに侑李はこうしてライブ終わりは愛美を甘やかすことが多い。
「モグモグ…美味しいです!♪」
「明日もこの調子で頑張って!」
「はい!」
「千鶴、思ったより笑いのキレなかったんとちゃう?」
「っう……ごめん、なさい……
やっぱり今日はダンスの方に集中しちゃって……」
_ニッ!「なんてな!日本の時よりキレなかったのは確かだけど
ダンスと歌のパフォーマンスはバッチリやったで!
この調子でパフォーマンスとお笑い、両方がんばりや!」
「っ……はい……」
大毅は千鶴の頭をわしゃわしゃと撫で回しながら褒めてやる。
千鶴は照れ臭そうにほんのりほっぺを赤くさせていた。
自分にも他人にも厳しい千鶴にとってベタ褒めされるのはあまり慣れていないのだ。
「今日も完璧だったよ凪咲ちゃん、
韓国語の発音も一番上手かったんじゃないかな?」
亮平はフェイスタオルで顔の汗を拭いてあげながら今日の感想を言う。
「ありがとうございます。
初日にしてはまあまあの出来だったと思います。」
「凪咲ちゃんも、自分に厳しいね笑
もちろん細かい点で気になることはあったけど今日は凄いよかったよ?
もっと自信持って!」
「っありがとうございます……照笑」
凪咲は人差し指で顔をポリポリ、
褒められるのは千鶴同様照れくさいらしい。
「慎ちゃん!今日の来夢どうだった!?」
「おう!始まる前は緊張してたくせに
ライブ始まった瞬間にイキイキしていてよかったぜ?
にしても、お前はまだまだはしゃげそうなくらい元気だな笑」
「うん!
もう一回ステージ行けるよ!」
「もうお客さん帰っちゃってるからそれは無理だよ笑
その分また明日はしゃげばいいだろ?」
「は〜い……」
来夢だけでなくマネージャーの慎太郎もまだまだ元気、来夢は
ローラースケートを履いたままぐるぐると慎太郎の周りを回っていた←
そしてゆりはタオルで汗を拭くとユウを抱き上げた。
「無事完走したよ……」