第10章 ☆Story28☆ 世界を目指して…
『ええ……今配信を見ている皆さん!!
今日は私たちの初めての韓国ライブに
遊びに来てくれてありがとうございます!』
来海がお辞儀をするのと同時にゆりたちメンバーも頭を下げた。
顔をあげ来海は言葉を続ける。
『韓国公演が終わったら今度は中国公演があります!
そして、その先はまだまだわかりませんが……
必ずみんながいる国に行きたいと思っています!!』
「「「おおおお!!!」」」
『くる、いきなりぶっ飛び過ぎ笑
でも……そうだね!
私たちに逢いたいって言ってくれる人たちがいる限り、
私もみんなに逢いたい!!』
「「「うおぉぉぉぉ!!!」」」
来海に続くゆりの言葉もまた会場全体を盛り上げた。
生憎画面の外はどんな感じになっているのかメンバーたちはわからないが
自分たちの言葉は嘘じゃないと思った。
いつか必ず、有言実行してみせると誓った……。
それからトークも少し交え、シングル曲の英語版メドレーを5分ほどかけて披露。
『『聞いてくれてありがとうございました!!』』
「「「いえぇぇぇい!!!」」」
生中継配信も無事終わりスタジアムでのライブも再開。
何事も問題なく進み終演を迎えた。
日本であればこのあとはアンコールがあるが果たして……
「「「アンコール!アンコール!アンコール!」」」
メンバーが後ろに消えるとすかさずアンコールの声援がスタジアムに響いた。
ゆりたちはライブTシャツに着替えていた。
「みんな、初演は大成功だね。」
「まだアンコール終わってませんからまだ成功じゃないですよ涼介さん!
アンコールも、全力で行ってきます!」
「ゆりちゃんも、まだまだ元気だね……よし!
みんな行っといで!!」
「「はいっ!!」」
涼介の掛け声と共に、
ゆりたちは十八番であるローラースケートを履きステージに再登場。
会場は再び熱気で溢れ、各方面からはメンバーの名前を呼ぶ声も
チラホラと聞こえてきた。
「「「うおぉぉぉぉ!!!」」」
『みんなありがとう!!
みんなに呼ばれてまた逢いにきちゃったよ!☆』
ゆりは汗を輝かせながら満面の笑みを会場に向けた。