第10章 ☆Story28☆ 世界を目指して…
「ラストゆり!!よろしく!!!」
(まさかの私がラストか……)
「ふぅ……」
ゆりは一呼吸をし……
「私たちは最高のチーム!!そして最強のグループ!!!
ここからがスタート!!全力前進でいくよ!!!」
「「「おおおお!!!」」」
高らかに宣誓し全員は心を一つに揃えた。
こうしていよいよ、
韓国・ソウルでのライブが幕を開けた_
『韓国の皆さん!!
今日は私たちのライブに来てくれてありがとうございます!!
全身全霊で皆さんをサイッコーの気持ちにさせたいと思います!!』
ステージに登場して早々、ゆりは会場全体に思いの丈をぶつける。
そして予定通り全員のフライングで各方面に飛ぶ。
その間、観客たちは喝采の声をあげており出だしは好調だ。
『みんなー!!
今日は本当にありがとー!!!』
(あ!あそこに日本人の人いる……
わざわざ来てくれたんだね、ありがとう……)
フライングで飛んでいる間、観客を見渡しているゆりだが
日本から来ているファンも多数おり嬉しそうに見た。
その間に各自所定のところに降り立ちゆりは
スタジアムの中央ステージに降り立った。
セトリとしてはまずデビュー曲を韓国語で歌い
少しでも現地の観客たちと距離を縮めるものとなっている。
こうして初めてのソウル公演は順調に進んでいった。
MCもちょくちょく挟みライブはいよいよ後半戦、生中継のところまで来た。
『みんなー!
今から世界中にココの様子が配信されちゃうよー!!』
「「「うおぉぉぉぉ!!」」」
来海の言葉に会場全体盛り上がる。
いよいよ世界中に向けてDolceの勇姿が届けられるだ。
そして配信向け用にメンバーは全員中央ステージに集合。
『映ってる?』
『お〜い!』
ゆりと来夢は手を振りながらカメラを覗く。
だが凪咲は2人の衣装を引っ張りカメラから引き離す。
『2人とも顔近いわよ笑
ちゃんと映ってるみたいだし大丈夫よ。』
『『笑笑』』
来海はカメラに向かって世界中で見ている人たちへ言葉を発する。
『ええ……今配信を見ている皆さん!!』