第2章 ☆Story20☆ 新しい担任の先生登場!!
「……。」
「っ……荒木先生……俺……」
「あなたが自分を責める必要、全くないですよ。
環境が、そうさせているだけであって……寂しい以前にゆりは、
あなたのことや、お母さんのこと、
凄く大好きなんだなって伝わってきましたから……
転任したあの時や、二者面談の時に……」
「っゆりが……」
「はい。
だから、自分を責める必要はないんです!
あなたはちゃんと、ゆりを愛してるでしょ?
ゆりだって、同じようにあなたを愛している。
もちろん、お母さんのことも……」
「『っ……』」
「だからそんな悲しい顔しないでください!」
剛太は満面の笑みを太輔に向けた。
「っ……」
「……やっぱり親子だから、似てますね笑」
「ぇ……」
「今のは俺の独り言です笑
……あ!このクッキーめっちゃ美味しそ!」
「ぁ……どうぞ食べてください。」
(これ……百合が作ったやつだったか……)
ちなみにクッキーは百合の手作りのようだ。
剛太は早速クッキーを口に運んだ。
「やばっ!めっちゃうま!」
「……。」
(こうしてみると、今時の若者って感じがするけど……)
『……。』
(一体、この人の正体は……もしかして、櫻井先生が何か……?
それとも……)
太輔はクッキーを食べる剛太を不思議そうに見つめた。
その一方で百合は何か違和感を感じていたのだった。
_その頃のゆり、
「今頃パパと荒木先生、話してる頃かな……」
「そんなに気になるの?お義父さんと担任のこと。」
「まぁ……少しだけ……」
ゆりはちょうどドラマの撮影中で
今は休憩でタイスケが一緒。
「う〜ん……ゆりちゃん、
危ない大人には気をつけるんだよ!」←
「それ、まんまあなたに返しましょうか?(黒笑)
私にとっての危ない大人って、どう見てもあなたですけど。」←
「うぅ〜(涙)」
「ゆりちゃんも言うようになったなぁ……」←
涼介はスタジオ端の方で感心そうに眺めていたのだった。