第10章 ☆Story28☆ 世界を目指して…
ゆりはちゃんと言うまで止めなさそうなので
さっきより大きい声で憲吾は再び愛?を愛しい恋人に捧げる。
「っ好きだ……
これなら、どうだよ……」
これなら許してくれるだろう……
ゆりはここまで悪魔じゃ『……なんか、違うんだよな』←
悪魔かよ、さすがに厳し過ぎないか……←
思わず心の中でツッコむ憲吾。
「っ……マジ勘弁してくれよ……っクソ……」
ゆりは簡単に俺を許してくれるつもりはないようだ……。
「お前のことが好きだ、好きで……堪らない……」
でもそんなゆりも愛しくて仕方ない……
こんな姿は、俺にしか見せないでほしい。
『……それから?』
マジで悪魔だなコイツ……正直、
前まで思ってたテレビとかライブからの印象からは全く想像がつかない。
でも……
「っ……誰にもお前を渡したくねぇ、よ……俺以外に、
そういうところも見せてほしくない……」
そんな姿見せられると、誰にも渡したくないし見せたくもない。
ここまで心を掻き乱されてしまうのにこんな一面、
他の奴が知ったら余計ゆりが魅力的に見えそうで……
「さすがにもう限界だ……これ以上は無理、だ……」
俺もマジで限界だ……耐えられねぇよ……
ゆりに溺れてしまいそうだ……。
『ちょっと意地悪し過ぎちゃったかな?ごめんね(苦笑)
私も誰かにこんな意地悪するのは初めてだよ?
憲吾にしか、しないよこんな事……。』
「っホント……勘弁しろよ……」
ホント……
俺だけにしろよ、そんな姿見せんのは……。
『ふふふ……安心して?
私が好きなのは憲吾だけだから、ね?……大好き。』
「っ……」
今日は完全に俺の負けだ。
今のゆりには勝てる気がしない……。
『それじゃ、また連絡できたらするね?
おやすみ憲吾、大好きだよ……』
「っ何度も言うな……俺だって…俺だってお前のこと、誰より……」
『……。』
でも最後くらいは……
「……大好き、だから……おやすみ……」
『うん、おやすみ!大好きな憲吾♪』
無理だ。
勝てる気がしねぇ……←
「っさすがにもう切るからな……」
『笑笑』
こうして電話を切ったが
完全にゆりの完全勝利?で終わったのだった。