第10章 ☆Story28☆ 世界を目指して…
憲吾side
最後まで配信を見た憲吾達海王の生徒たち、
食事の片付けをしながら憲吾はゆりの言葉を思い出していた。
【日本に戻る頃には、今よりもずっと成長していると信じながら
日本に帰りたいと思います。これからも応援、よろしくお願いします!!】
「……(微笑)」
(たった数日でも、お前は成長してると思うよ……
俺も、負けてられないな……)
「憲吾……お前何一人でにやけてんだ?笑」
「っ!?
べ、別に…っんなじゃねぇ……」
「笑笑
てか、片付けは俺らがやっからお前はゆっくりしてろよ。」
「っ別に片付けくらい平気だ……いつまでも病人扱いすんな。」
「相変わらずだなお前はー笑」
「っるっせぇ……」
憲吾はいつもの如く?吾郎にイジられながら今日は解散となった。
「んじゃ憲吾!
また明日学校でな!」
「あぁ、今日はありがとな。」
憲吾も数日ぶりの自宅に向けて歩み始め、ふと夜空を見上げてみた。
「今日は随分星が綺麗に見えるな……ぁ、流れ星?
しかも流星群……」
(性に合わないが……もし願いが叶うなら……)
その場で立ち止まり夜空を見上げながら目を閉じた。
_もし願いが叶うなら、
ゆりとずっと一緒に居られますように……。
心の中で願い事を唱えるとゆっくりと目を開けた。
流星群はまだ止みそうではなかった。
「……それを叶えるなら、まずは優秀な選手に、ならないとだよな……。」
そして憲吾はポケットからスマホを取り出し再び夜空を見上げ
流星群が流れる星空をカメラに収めた。
_カシャっ
「結構いい感じに撮れたな。
韓国でも、流星群流れてんのかな……」
近々ゆりにこの写真を見せようと思う憲吾なのであった。
そして同じ頃、憲吾の一番のライバル?
であるタイスケも偶然ベランダにて流星群に遭遇していた。