第9章 ☆Story27☆ ミラーツインズ、双子の兄弟
「ぇ……」
「……アイツが家族に愛されなかったのは事実だ。
でもそれは過去のことだ。俺らは憲吾を大切に思ってる……本当の弟のようにな……
それに憲吾も、お前のことを本気で想ってる……」
「っ!」
「だから……憲吾を悲しめたら、餓鬼でも容赦しねぇぜ?」_ビシッ☆
「いだっ」
勇吾は軽く笑うとゆりのおでこに軽くデコピンをした。
「っ勇吾!!
お前ゆりちゃんがトップアイドルだってわかっててやってるのか?汗」
「あ?んなの関係ねぇだろ。」
「ったくもぉ……ほら、マネージャーさんを待たせちゃ悪いから行くよ。」
(勇吾、気になる女の子にちょっかいをかける小学生みたい……)←
「「はいっ/……。」」
こうしてゆりは圭吾たちに駐車場まで送ってもらった。
駐車場に着くと涼介とSP数人が車の外で待っていた。
「……あ、涼介さん!」
「っ!ゆりちゃん!」
無事再会できたゆりと涼介。
「っ涼介さん……あの後どこ行ったんですか……私あそこでずっと待ってたのに呼んでも誰も反応なくて……」
「っ本当にごめんねゆりちゃん……牛の列過ぎたら行くつもりだったんだけど、親切な現地の人が避難しろって無理矢理連れてかれてね……汗」
「ありがた迷惑ってやつですか……汗」
「そうだね(苦笑)
それで騒動が収まってようやくゆりちゃんのところに戻れるって思ったらいなくてね……」
「っすいません……兄も良かれと思って
ゆりちゃんを別の場所に避難させたんだと思うんですけど、
逆にこうして迷惑をかけてしまうとは……」
申し訳なさそうにする圭吾。
「っいえいえそんな!
もしあのままずっと居たら日本の観光客に気づかれる可能性もありましたし……
お兄さんが人気のないところに連れて行ってくれたおかげで一般の人には知られなかったわけですし!」
「そう言ってもらえて、嬉しいです(苦笑)
ほら……勇吾も謝って。」
「……すいま、せん……。」
(なんで助けたのに謝んなきゃいけねぇんだよ……)
納得いかないと言わんばかりの表情をする勇吾。
「っ本当にすいません……」
「いえいえ!
そういえば、なんで日本の刑事さんがソウルへ?」