第9章 ☆Story27☆ ミラーツインズ、双子の兄弟
時間は一週間ほど前に遡り……
美園鈴学園にて、
「ゆり達いよいよ来週には韓国に出発か〜……
ちと寂しくなるわ〜涙」
「先生が何泣いてるんですか……」
「大袈裟ですよ(苦笑)」
千鶴と愛美は少し呆れた様子で泣いている剛太を見た。
「……あ、そうだ!
お前達に渡したいものがあんだよ!」
「「……?」」
剛太はポケットから何やらたま●っちのようなものを3つ取り出し
ゆり達に一つずつ渡した。
「これお守りっ♪」
それは……
「「防犯ブザーかい!!!」」
((小学生以来……恥ずかしいやつじゃん……汗))←
小学生の必需品?笑である防犯ブザーだった。
思春期な中学生にはちょっと恥ずかしいものだ……。
「危険が迫ったら鳴らすんだぞ?」
「厳重な警備があるので、そこまで心配する必要ないと思うんですけど……」
千鶴はポカンと口を開けていた。
「万が一の場合だよ!
海外では何起こるかわかんねぇんだから!
向こう行ったら、お前達守れないだろ?だからその代わり!」
「「……。」」
((やっぱ恥ずかしい……てか荒木先生に守られたことあったけ?))←
_現在
「っなんで防犯ブザー鳴らすんだよ!!」
「どう見ても怪しい大人にしか見えないからです!!!」←
「ッチ!あのな!!」_グイッ!
男は舌打ちをするとゆりの胸ぐらを掴んだ。
「っ!?」
(やっぱり子供に手をあげる危ない人!?)←
「三船憲吾……お前もよく知ってる名前だろ。」
「っ……もしかして、ヤクザ絡みの人……?」←
「っだからちげぇよ!
俺は葛城勇吾、憲吾の兄貴みたいなもんだ!」
「っかつらぎ……?」
(廉さんの親戚かな……このちょっと乱暴な感じそっくりだし……)←
「お前、憲吾と付き合ってんだろ?
憲吾から班田のことも聞いてる……」
「っ……」
「だから……
いい加減その音止めやがれ怒」←
ちなみに防犯ブザーはずっと鳴らし続けていたゆり、
ちょっと剛太に感謝していた。