第9章 ☆Story27☆ ミラーツインズ、双子の兄弟
「「っ!?」」
地響きの正体は……
『家畜の牛が100頭逃げた!!
一般人はすぐ避けろ!!』
どうやらトラックから逃げた約100頭の牛が逃走しているようだった。
「凶悪犯の次は牛かよ!!汗
っゆりちゃん!俺からはぐれ『モオォォ!!』うぎゃあ!?」←
(もう韓国なんでもアリってか!?)
「っきゃああ!?」
(牧場でもこんなの見ないよ〜涙)
牛が何十頭も涼介とゆりの間を走り抜ける。
ゆりは驚きのあまりその場に尻餅をついてしまった。
_ズテッ!「っきゃ…!」
「っゆりちゃん!!
早く誰かゆりちゃんを保護して……って!
みんな牛に阻まれてゆりちゃんのところに行けない!?」
さらに他の人たちもパニック状態になっておりゆりは完全に孤立してしまった。
そして尻餅をついてしまったゆりの視界はあっという間に遮られ涼介の姿が見えなくなった。
牛達の行列もまだ切れる様子がなくゆりはその場で固まってしまった。
「っ……どうしよ……っ涼介さん!
っ涼介さんどこですか!?」
ゆりは叫ぶが涼介の声は聞こえなかった……。
「っなんで……っ涼介さん!!!どこですか!!」
(近くにいるはずなのになんで……)
近くにいるはずの涼介は……
『っ君何してるんだ!!
ここは危険だぞ!!』
「っ俺より危険に晒されてる子かいるんだ!!
その子を保護しないと!!」
『っいいから安全な場所に避難しろ!』
「っ離せよ!!っゆりちゃん!!ゆりちゃん!!!
っ離せってばこの馬鹿力があ!!!」
親切心であろう現地の人は涼介を安全な場所に避難させようと
無理矢理連れていった為どんどんゆりとの距離が遠くなってしまったのだ……。
そんなことを知らないゆり、ゆりは不安のあまりその場で涙を流した。
「っぅ……なんで誰も来ないの……」
(SPの人たちも見当たらないよぉ……)
ゆりが不安になっていたその時……
_グイッ!「おいっ!」
「っ!?」