第9章 ☆Story27☆ ミラーツインズ、双子の兄弟
スタジアムの下見も終わり、時刻は午後5時を過ぎたところだった。
この日の仕事は全て終わりホテルに着いたゆり達はリラックスモード、
近くには屋台街や繁華街がある為メンバー達はなにやらソワソアしていた。
「アタシ観光ブック見ててさ!ここ気になってるんだよね〜……
美味しい屋台がいっぱいあるみたいなのよ!」
「あ、それ私も見たよ!
街の明かりとかも綺麗なんだよね!」
「確かこの屋台街、キムチ料理で有名なところがあるのよね。」
「千鶴も気になってるんだ!」
「まぁね。」
珍しく来海の話に乗っかるゆりと千鶴、3人は同じ場所が気になるようだ。
「私はこの中華饅頭の専門店が気になってるんだっ
ぜ〜んぶコンプリートしたいのっ!」←
「愛美は相変わらず食べ物への執着が凄いわね(苦笑)
でも、ここの中華饅頭美味しそうね。行くなら私も一緒に行っていいかしら?」
「うん!もちろん!
らいちゃんも一緒に行く?」
「うん!」
「「……汗」」
((みんな外出する気満々だなぁ……汗))
涼介をはじめとするマネージャー勢はなんとも言いづらい空気に呑まれていた笑
「あ、ねぇねぇ菊池さん!!」
「っ!?
な、なんだい来海ちゃん(苦笑)」
「私ここの屋台街食べ歩きしたいの!
今日とか行っちゃダメ?明日からリハで忙しくなるんでしょ?」
「っえっと……うん、それは構わないんだけど……一つ大事な話があるんだけどいいかな?」
「……?」
来海は不思議そうに首を傾げた。
そして他のマネージャー達もメンバーの元に向かい、先ほど亮介から聞かされた凶悪犯のことを話すことにした。
ゆりのところにはもちろん涼介が来た。
「ゆりちゃん……」
「涼介さん……大事な話ってなんですか?」
「うん……ついこないだ事件に巻き込まれたゆりちゃんにこんな話したくないんだけどさ、」
「っ……はい……」
ゆりは少し不安に思いながら涼介の話を聞いた。
「実は、日本から逃走した凶悪犯が、今ソウル内にいるみたいなんだ。」
「っ!?」
「もちろん、ゆりちゃん達に危害がでることはないけど念の為にね……。」
「っ……そう、なんですか……」