第23章 ☆憲吾ルート☆ Happy END後編
トロッコに乗ったゆり、トロッコに乗りながら移動していると
顔馴染みの人たちが沢山来ていた。
「「ゆりちゃーん!!」」
『っ!
(あそこの人たち、和真くんの……)
おーいっ!』
視線の先には和真の友人である亮介、唯、恭太郎、勇斗がおり
ゆりは手を振った。赤ちゃんの頃や小さい時も
よく一緒に遊んでもらったものだ。
「あ!ゆりちゃんこっち気づいてくれたわよ!
ホントゆりちゃんあんなに大きくなって……」
唯はほろりと小さく涙を浮かべそれに亮介がツッコんだ。
「お前どこの親戚のおばさんだよ……」
『笑笑』
トロッコはまた次のエリア、また次のエリアと進んでいき
今度目に入ってきたのは
太輔のかつての同僚である渉と大学時代の教え子・高嗣だった。
今でも太輔は2人と親交がありたまに飲みにいったりもしている。
特に高嗣は赤ちゃんの時はよく構ってくれていた。
『あ、そこにいるのはわたるせんせーとニカちゃんだ!』
「「ゆりちゃーん!」」
『いつもパパがお世話になってまーす!』
「どーも笑」
「お世話してまーす!笑」
『笑笑』
(この2人と会うのはお墓参りの時以来だなぁ……
今度はもっとゆっくりできる時に会えたらいいな……)
再び移動するトロッコはロイヤルボックス席近くまでやって来た。
よく見てみればその一角には憲吾の兄の一人である圭吾と他にもう一人
若い男性がおり2人ともこちらに向かって小さく手を振っていた。
『ぁ、圭吾さん……でも櫻井さんは見当たらない……』
(やっぱり櫻井さんも忙しい……それともまさか、響さん……いや、
もし捕まるならこの2人も多分ここにいれないだろうし……)
ゆりは疑問に思いながらも一旦そのことは忘れ圭吾たちにも手を振った。
『圭吾さーん!
あと同僚の方もありがとうございまーす!』
「「……(微笑)」」
2人は笑みを浮かべながらゆりに手を振った。
「ともあれ、ライブは無事終われそうでよかったです。」
「ですね……にしても、仕方ないとはいえ葛木さんちょっと羨ましいですよ笑」
「何がですか?」
「何がって、そりゃあゆりちゃんに顔覚えられているんですもん笑」
「あぁそれは……」