第23章 ☆憲吾ルート☆ Happy END後編
『これまで通り、私を応援してとは言いません。
むしろ恐れ多いことだと思っています。
私は皆さんが思い描がいていた "Dolce・藤ヶ谷ゆり" を
自ら崩してしまったから……。』
話しながら涙を流すゆり、
ゆりの曇りない言葉に心動かされたのか周りからゆりを
応援する声援が聞こえ始めてきた。
「ゆりちゃんは変わらずゆりちゃんだよ!!」
「これからもDolceで居続けて!!」
「俺たちはゆりぴーの味方だぞー!!」
『っ……みんな……』
(みんなまで、まだ優しい言葉をかけてくれるの……?)
「……(微笑)」
(ゆり、今お前を非難できる奴なんていない……だって、
お前はもう何も嘘をついていない、全部自分の言葉で話しているから……)
『……。』
(温かい……僕にも感じる……
ゆりちゃんの真っ直ぐな想いが会場全体に伝わっているんだ……。
もしかしたらまだ納得してない人がいるかもしれない。
それでも、そんな人よりゆりちゃんを
心の底から応援しようと思ってる人が多い空気を感じる……)
『っ……こんな私に、
温かい言葉をかけてくれてありがとうございます(微笑)
こんな私でも、
応援してくれる人がいる限り私は精一杯の感謝と愛を届けたい!!
私は憲吾のことが大好きなのと同時にみんなのことも大好きです!
……もちろん、みんなへの大好きと憲吾への大好きは
全然違うものかもしれません。それでも、
私が皆さんを想う気持ちは嘘じゃありません!!
これからも、みんなの想いに私は応えたいと思っています。
そして、私はDolceのみんなと必ず世界一のアイドルグループになってみせます!』
「「「うおおおおおおお!!!」」」
「っ!?」
(っ凄い歓声だ……すっかり会場一体がゆり一色で包まれている……)
その場の空気に圧倒される憲吾、そんな中でもゆりは
少し歓声が止むのを待つと再び話し始めた。