第23章 ☆憲吾ルート☆ Happy END後編
「っキラちゃん!?
どこ行くの!?」
『っ……』
キラが走り出した場所、
それはゆりたちのマイクを置いてるテーブルだった。
普段激しいダンスが多かったりするためインカムのことが多いドルチェ、
通常マイクを使わないときはスタンドに入れて置いてあるのだ。
キラはゆりのスタンドからマイクを取り出すと
ステージに向けて再び走り出した。
『ゆりのマイク、憲吾に届けなきゃ……』
『っ!』
(もしかして、憲吾くんも何か伝えることが……)
「っちょ!待ってキr「行かせてあげてっ!!」っ山田さん……」
ステージへ出ようとするキラを思わず止めようとする
一人のスタッフがいたが涼介がそれを止めた。
「今はゆりちゃんのステージ……俺たちが手出しする場面じゃない。
スケジュールもまだ幸いにも押してないからね……」
「っはい……」
涼介は走り出したキラを見送ると再びモニターに目を向けた。
そしてステージ上へ飛び出したキラ、丁度ノワたちは
回収したものを持っていくために裏方に向かっておりきらとすれ違った。
『っキラ……アンタ何して……』
『マイク、憲吾に届けに行くの。
きっと憲吾もみんなに伝えたいことがあると思うから……』
『っ……わかった。
時間的に、私たちの出番はもうないわ。
あとはあの2人に任せるってことね?』
『うん。私もマイク渡したらすぐ戻る。』
『わかった。』
キラとノワは小さくやり取りをするとノワたちは裏方へ、
キラはセンターステージに向かった。
その様子は太輔たちも驚いていた。
「っキラ……!
なんでキラまで出てきて……」
「ゆりたち、一体これから何するつもりなんだ……
さすがに今からゆりのソロってわけにもいかない感じだし……」
太輔がキラの登場に驚いている中
裕太はゆりがこのあと何するのをただ見ていた。
そしてキラはゆりたちの元に着いたかと思えば
マイクを憲吾に、ユウをゆりに渡すと再びきた道を戻っていった。
「っ……ゆりと三船くん、これから何かを言うのか……」
(それに叶輔までゆりに渡して……)
太輔たちは固唾を飲み込んで2人の様子を見守った。