第23章 ☆憲吾ルート☆ Happy END後編
『俺は絶対にお前らを許さないッ!!
お前らに……ゆりのファンで居る資格は一切ないッ!!!』
「っ!?」
『っ……』
(先生……)
「仮面ティーチャー……」
(仮面ティーチャーも、ゆりのことを誰より想って……
だからあんなにも感情を……)
涙を流すゆり、どこまで自分を想ってくれる行動や言葉は
心に強く突き刺すほど感じた。
『お前がゆりを好きになるのは勝手だ……だが、
身勝手な考えを一方的な感情でぶつけるんじゃねぇッ!!
お前は、ゆりの何をわかってるって言うんだ?
何も知らないくせに、本の中身や想像だけで決めつけて……
ゆりの何を見てお前は決めつけたッ!!
お前は勝手に自分の考えを押し付けただけなんだよッ!!!』
「っ……」
『お前は今日、ただゆりを傷付けただけだ……。
お前本当にゆりのファンなのか?
ゆりのファンだって言うなら、
本や妄想じゃなくゆり本人の言葉や行動で判断しろ。
嘘か真実かも知らない情報だけを鵜呑みにして、
ゆりの事を信じない奴なんてファンでもなんでもない。
それに……』
剛太は男を掴んだまま足元近くに落ちていた1つのCDを拾い上げた。
『っそれ、私の……』
『お前たちが投げつけたCDも、グッズも……
お前が2人に投げつけたペンライトも!
ゆりが、ゆりたちが一生懸命作りあげたものだッ!
だがお前はたちは無惨にも、乱暴にも扱った……ましてやそれを
ゆりに投げつけるなんて……っ……言語道断だッ!!
ファンとして恥ずかしい行為……いや、失格だ。
お前らはゆりどころかDolceのファンで居る資格さえもない!』
「「っ……」」
『……二度と、ゆりたちや三船の前に現れるな。』
「っ……_ブンッ!‥っ!」
『『っ……』』
剛太はステージ下にいるスタッフに向けて男を放り投げた。
男を先ほどまで捕らえていたノワたちは呆然と立ち尽くして
仮面ティーチャーを見ていた。