第23章 ☆憲吾ルート☆ Happy END後編
「っ……だから何だって言うんだッ!!」
『俺は生徒を愛し、
その生徒を傷つける奴は誰であろうと許さない……それが、
ゆりのファンであってもだ。』
「っ!」
『っ先生……』
「ぇ……」
(先生って今ゆり……)
無意識に仮面ティーチャーに向かって『先生』と呼ぶゆりに
少し驚きを隠せない憲吾、憲吾はもしかしたら仮面ティーチャーの正体は
ゆりの担任の先生なのではないかと気がしてならなかった。
そして剛太は漠然としてる男の元に歩み寄ると
そのまま男の左頬向けて右拳を思いっきり振り翳した。
「っ……なんd_ガッ!!…ぐあッ!」
『「っ!?」』
『……。』
_バタンッ!「っく……」
男はそのままステージ上に倒れ込み
すぐには立てないほどの威力を痛感していた。
そして剛太はそんな男をただ見下ろし口を開いた……。
『痛いか?立てないほどに……だが、
ゆりはそれ以上の痛みを味わったんだぞ?
まだこれじゃ足りないくらいだ……』_グイッ!
「っ!」
剛太は倒れたままの男の胸ぐらを掴み上げ
今度は左拳で右頬を先ほどと同様に振り下ろした。
_ガッ!!
「ぐわっ!」
『「っ……」』
ゆりと憲吾は男を殴る仮面ティーチャーの姿に少しの恐怖感を覚えた。
班田の一件や北京の一件で仮面ティーチャーが戦うところは見てきたが
これほどに圧倒的で圧力のある姿は初めて見たのだ。
『っ……』
ゆりは今の剛太には仮面ティーチャーの信念以上に
怒りの感情が強いのではとさえと思った。
それは自分を想ってくれての行動だと分かるからこそ身に染みていた……。
「ぃッ…くそ……」
『お前はゆりを傷つけただけじゃない。
三船のことも侮辱しゆりのステージを汚した。
お前の、お前たちの犯した罪は許されたものじゃない……
たとえ法律や世間が許しても……』_グイッ!
「っ!」
剛太は再び男を掴み上げ今までにないほどの感情を曝け出した。
『俺は絶対にお前らを許さないッ!!
お前らに……ゆりのファンで居る資格は一切ないッ!!!』
「っ!?」
『っ……』