第23章 ☆憲吾ルート☆ Happy END後編
「っあれが、仮面ティーチャー……」
息を呑み込む3人、
特に仮面ティーチャーの正体を知っている翔と大我は気がきじゃなかった。
仮面ティーチャーが属してる組織は翔の管轄内にあるが直属の管轄ではない、
あくまで指示や処分等は属している教育省が下すのだ。
もちろん翔が仲介することもできるがそれでは
政府内の秩序が崩れる可能性もあるため
必要以上に口出しすることはできないのだ……。
「っ……」
(アンタ、これただじゃ済まないよ……。
今先生がしてることは立派な処罰対象にあたる行為……
2人を想う気持ちはわかるけどアンタが出る幕じゃないだろ……
現場のスタッフに任せればいいのになんで……それは三船くんも同じだ。
何で出てこなくていいところで出てくるんだよ……)
苦い表情を浮かべながら下の様子を見る大我、
そして大我は監視していた響の様子を見てみた。
「……。」
(東郷響は動かない、か……アイツは何の為にここにいる……?
事の混乱、アイツが仕組んだのか……?)
「……今私が止めても、彼は言うことを聞かないでしょうね……」
「「っ……?」」
「もうこうなってしまった以上、我々は彼らを見守ることしかできない……」
(貴方は一度決めたことは何が何でも曲げない、
特に生徒のことについては……ゆりちゃんなら尚更のこと。)
「っ……はぁ、ですね、あの人はそう言う人ですもんね……」
(けどそこが先生の良いところでもあるもんな……)
大我はため息を一つつくと呆れつつも小さく微笑んで剛太を見た。
「北京の時と同じ、このステージについては皆さんに任せましょう。
あと我々がすべき事は一つ……」
「東郷響と思われる男の確保、ですね?」
翔のほうへ振り返りながら言う圭吾、先ほど剛太の連絡で男がほぼ
東郷響だと特定した翔はすぐに2人にも情報共有をしていた。
「えぇ……ですが、彼は今時点で何も行動は起こしてない。
つまり罪はまだ何も起こしていないと言うこと……今捕らえたところで
確証となる証拠がありませんからね……」
「っなら、どうするつもりですか?
また姿を眩ませられたら……
正直、尾行で尻尾を捕まえられる事は厳しいかと……」
「……。」