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藤ヶ谷パパの娘は人気アイドル!−Season2−

第23章 ☆憲吾ルート☆ Happy END後編


「……。」_チラッ
(今ゆりは明らかにコイツに向けてファンサをした……
いくら背が高くて目立ちやすいとはいえ何も持ってない人にするなんて考えにくい。
俺も特にペンラしか持ってなかったけどあくまでゆりたちが
俺に気づいてしてくれただけであって……てなるとコイツは
ゆりの知り合いの可能性大、つまり……
やっぱりコイツは東郷響で間違いない……。)


横目で響を見る剛太、剛太はもしやゆりが隣にいるのが
東郷響だと知らせる為にあえてファンサをしたのかもしれないとも思った。
ずっと見てると響に悟られる可能性もあった為剛太はすぐ視線を正面に戻した。
特にゆりは響のことを剛太に知らせる為にしたわけではなかったが
響を特定させてしまうような行動を無意識にしてしまったゆり、
それを響も懸念していたのか……


「……。」
(わざわざオレにすんなよ……必要以上に目立ちたくねぇんだよこっちは……)


ゆりにファンサをされた瞬間にそう思った響、
だが同時にそれが嫌とは思わなかった。
むしろ本当にゆりは自身に対し嫌悪感を抱いてないのだとさえ思えた。
一方で剛太はこの事をどう翔に報告すればいいか悩んでいた。
もしかしたら響の方が既に上手で
自分がこうしている間にも姿を眩ましてしまう可能性があるからだ。


「っ……」
(どうしよ……もしこのタイミングで席を離れたら東郷は何かを察する、
そして戻る頃にはもういないってことも……
俺のことをわかっているなら尚更だよな……けど、これを報告しないと
せっかくの機会を逃しちまう……もうしばらく経った頃に
トイレに行くフリして席を離れるか……)


剛太はもう少し経ったら席を離れ翔に連絡をすることにした。
そしてゆりたちがいるステージは元の位置に戻りステージから降りた。
そしてバックステージからメンステに向かうゆりたち、
ゆりはセンステを通過する際徹平と団司のほうをチラッと見て
メンステに入るタイミングで憲吾たちにも視線を向けてみた。


「……。」

「っ……」


憲吾は座ったまま俯いており吾郎は切なそうにこちらを見ていた……。


『っ……』
(憲吾、さすがに私のこと嫌いになっちゃったよね……
呆れて何も言えないよね……ごめんね、憲吾……)
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