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藤ヶ谷パパの娘は人気アイドル!−Season2−

第23章 ☆憲吾ルート☆ Happy END後編


『……また、私の母である玉森百合についても
これだけは言わせてください。』


「『っ……』」


続くゆりの言葉に固唾を飲み込む太輔と百合、
ゆりは何を言うのか2人はじっとゆりを見つめた……。


『私の母の名前は藤ヶ谷百合です。
私と同じ読み方ですが間違いなく私の母です。

……母は、私を産んでたった5日後に天国へ旅立ちました。
父や沢山の人たちに見守られて……。

そんな母は、最期までたった一人の男性を愛し続けました。』


「『っ……』」


『……そのたった一人の男性、今の私の父とされる人ただ一人……。
私の母は私の父だけを愛しまた父も母だけを愛した……。

私の父は、他の誰でもなくその人しかいません。
私をここまで育ててくれたことに感謝しています。』



「っゆり……」

『っ……』
(ゆり、私たちのことまでそんな……)


ゆりのまっすぐな言葉に思わず涙を浮かべる太輔、
百合も堪らず涙を流してしまった……。


『母は確かに、沢山の人から愛されていました。
私もその話はよく昔から聞かされていました。
それくらい……母は魅力的な人で私にとっても自慢できる母です。
ただ、これだけは勘違いしないでください。

私のママは、たった一人……パパだけを愛し続けました。
たとえどんなに言い寄られていてもパパだけを選び続けました。

私とは、天と地の差です……私と違って、
まっすぐに1人の男性を愛し続けたんです。』



「っ…ぅ……ゆり……グスッ…」

「っ義兄さん……」


涙をただ流す太輔の背中に手を回し優しくさする裕太、
裕太も涙を流しながら太輔を見た後ゆりに視線を戻した。


「っゆり……ありがとう……」
(今自分のことだけでも大変なはずなのに
義兄さんと百合のことまで想ってくれて……)



『皆さん、私のことはいくら言っても構いません。
ですが、私の家族を含めその本に書かれている人たちのことは
何一つ悪く言わないでください。
この騒ぎの原因は、私個人の問題にあります。
ですので、これ以上周りの方にはご迷惑をかけないようお願い申し上げます。』


「「「っ……」」」


ゆりは再び頭を深々と下げた……。
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