第2章 ☆Story20☆ 新しい担任の先生登場!!
「っぅ……」
(なんだろ……急にパパやママが恋しくなってきたよ……)
「……ゆり、大丈夫か?」
「っ!
大丈夫ですよ、しばらくしたら落ち着きますから……」
「……思うことは口にした方が楽になるぞ?
本当は……寂しいんだよな?
お父さんと、離れて暮らしてて……お母さんはっ……死んじゃって……」
「っ……本当は……」
「……あぁ、」
「ママがいなくて寂しいし……もう慣れたけど、
やっぱりパパがいないのは寂しい……です……
たまに、すごく悲しい気持ちになって……」
「そうだよな……寂しいよな……まだ14歳で、
お父さんもお母さんもすぐ傍に居ないのは……」
「っぅ、うぅ…うぅ……」
ゆりは声を押し殺しながら泣いた。
「……。」
剛太はゆりが泣き止むまで
父親のように優しく頭を撫でるのだった。
「っ……!」
そんな剛太にゆりは幼き頃に触れた父・太輔と重ね、
14年前、母・百合が死んだ日のことを思い出した。
_14年前
『……っわあぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!!』
_ぎゅっ…『今は、思いっきり泣いていいからな。
ゆりは、ひとりじゃない。パパがいるから……ママは、
ちゃんと俺たちを見ててくれるからな……だから、大丈夫だ。
俺が、ゆりを守っていくから……ママの分も……』
_もう泣かないで?
パパ困っちゃうよ?
『……。』
_ゆり、ママはさっき言ったね。
ママはいつも傍にいる、見守っている、どこにいても。
_ゆり、大好き……愛してるよ……。
『百合は、ずっと俺達のそばにいる。そうだろ?』
『ぇへ、えへへ♪』
『そう、ママはちゃんとお前を見ててくれるからな?(微笑)』
『えへへ♪』
「っ……ママ……っパパ……」
「っゆり……」
「っ……」
(パパ……)
ゆりは顔をあげ剛太を見上げた……
「……。」
「っ……
パパ……」