第23章 ☆憲吾ルート☆ Happy END後編
ライブが始まる前から炎上の影響力を思い知らされた憲吾、
ゆりがステージ上でトラブルに巻き込まれないか
一気に不安が押し寄せてきた。
「タイミングもホント最悪だったからな、本の出版……まあけど、
俺はゆりちゃんがそんなこと絶対しないってわかってるから
後ろめく必要はねぇから何も隠さねぇけどな。」
「……そうだな、」
(人それぞれ感性は違う……ちゃんと、
ゆりを応援してくれてる人たちはいる……ただ、
今は批判的に捉えてる人が多いってだけなんだよな……)
心に言い聞かせる憲吾、吾郎と話しているうちに自分達の番になった。
憲吾はペンライトとゆりのうちわにぬいぐるみ、
あとは吾郎に勧められたアクスタを買ってみることにした。
「ありがとうございました!」
「……。」
(結局買ってしまった……)
物販ブースから出る憲吾、
吾郎は先に出ていたようで出口付近で憲吾を待っていた。
「お!憲吾も無事買えたか笑」
「あぁ……」
「んじゃ無事買えたしあまり目立たないところ行こうぜ?
お前のこと、早速勘づかれたらやばいだろうし……」
「あぁ、そうだな……」
グッズを持ってできるだけ端のほうに向かう2人、
丁度座るスペースが空いていたのでそこに座ることにした。
「お!ラッキー♪
ここ座ろうぜ!」
「……。」
「ふぅ、ひと段落!
……あ、んで!お前は何買ったんだ?笑」
「ぇ……いや、お前が言ってたぬいぐるみとアクスタ買ってみたけど……」
(やっぱり買ったー笑)←
「ほうほう!無事人気グッズ確保ってわけっすな!
ちなみに俺もぬいとアクスタ!あとロゴのキーホルダーも良くて買っちまった笑」
吾郎は購入したものを見せるとキーホルダーを早速開封しバッグにつけてみた。
「……どうよ!」
「なんで付けただけでドヤ顔なんだよ……」
「笑笑
あ、早速ペンラは開封しとけよ。多分大丈夫だろうけどちゃんと動作確認しねぇと!」
「……。」
吾郎に言われるままペンライトの袋を開封する憲吾、
絶縁シートを取りちゃんと点灯するか確認してみた。
「お、普通に大丈夫だわ。憲吾のもなんともねぇか?」
「あぁ、問題ない。」