第23章 ☆憲吾ルート☆ Happy END後編
「それでも興奮抑えきれなくてよー!
あ、ちゃんと自分の昼飯はコンビニで買って持ってきてあるからご心配なく笑」
「そうか、てっきり昼飯食うつもりできたのかと思ったわ。」←
「俺だってそこまで図々しくねぇわ笑
……てか、憲吾も着替えはばっちしって感じじゃねぇか笑」
「っ…るっせぇな……」
「ピンクもなかなか似合ってるぜー♪」
「っ……」
顔を赤くさせる憲吾をさらに揶揄う憲吾、
もちろん落ち着いた色で揃えているため揶揄うほどのものではないが
憲吾の反応を見ているとイジりたくなるのが親友の性のようだ。
「笑笑」
「っそういうお前も、バッグとかすげぇな……」
(ぬいぐるみや缶バッジ、アクスタ、とにかく色々ある……)←
大笑いする吾郎をよそに憲吾はふと目立つ吾郎のトートバッグに目がいった。
痛バまでいかないがいかにもゆりファンとわかるものだった。
「お!よくと気づいてくれた!」
「ドヤんなよ、うざいから。」←
「うざい言わないで俺の話聞いてー笑
時間はまだ沢山あるわけだし俺の推し愛聞いてくれ!」
「……。」
(なんだか面倒臭そうだ……)←
吾郎の言葉に若干虚無の表情になる憲吾、
吾郎はお構いなしグッズなどの説明を始めた。
「まずこれなんだけどさ!ぬい!通称・ゆりぴーぬい!
前々回のツアーで初めて販売されたグッズで人気だったんだぜ?
丁度お前が初めて見たライブの時の!
アニメキャラみたいにデフォルトされたデザインが好評で
今回のツアーグッズにも異例の対応で復刻販売してんだよ!」
「っへ、へー……棒」←
(ぬいぐるみだけで熱量がすげぇ……)
「大体のファンが推しのぬい持ってんだぜ?
お前もこの機に買えよ笑
我が子みたいに可愛がること間違いなしだぜ♪」
「……本人がいるのにか?」
「本人とぬいはまた別なのよ!
本人はあくまで本当に本人!ぬいはうちだけの子!
……いわゆるダッフィーと同じなのよ。
このゆりぴーぬいはあくまで俺の子!」
「……。」
(ダッフィーも知らん……なんだそれ……)←
もうすでに置いてけぼりの憲吾、だが吾郎が真剣に説明してくれる姿は
普通に嬉しい部分もあり楽しいと思った。
最初は引き気味だったが少しずつ吾郎の話に慣れていった。