第23章 ☆憲吾ルート☆ Happy END後編
樹は剛太がライブに行く意思があるのがわかると
とりあえずこの場を後にすることにした。
もちろん樹はこの後あの手この手を使いチケットを取るつもりである。
「よーし、これで荒木先生は確保ーっと……役者がまた揃ったぞー……
もし乱闘的なのがあったら
仮面ティーチャーになって登場ってなったら面白そうだよなー……
まあ響さんはそんなことしないだろうけど……」
(そうと決まれば明日に備えての準備と、
学校行ってあのヘルメット掻っ払ってこよ。)←
樹は空の元に戻るとリードをポールから外し車に戻ることにした。
「空、この後ちょっと寄り道させたな?
学校に忘れ物取りに行かないとだから。」←『いや盗みだろ!?』by.剛太
「ワンっ!」
そして樹は美園鈴学園に向かい静まり返っている校舎に忍び込んだ。
(空は車の中で留守番。)
「あの図書室からピッキングで侵入するのは今後支障出そうだし
逆算して外に繋がってる通路から行くか……」
↑『お前どこまで把握してんだよ……汗』by.剛太
こうして樹は秘密の部屋に繋がる通路に入るとその中をたどり
以前剛太とゆりが話していた秘密の部屋にたどり着いた。
「へぇ……結構広いんだなぁ……そんでヘルメットとかは、
このロッカーかなー?」
樹が目の前にあるロッカーを開いてみると銀のヘルメットが置いてあり
仮面ティーチャーの着替えもぶら下がっていた。
「全身黒でカッコいいねー……そこに銀のヘルメットがマッチしてて……
っと見惚れてる場合じゃないねぇ……
まあ服は着替える余裕ないしヘルメットだけあれば十分っしょ。」
樹はヘルメットだけを手に取りロッカーを閉めると再び来た通路を戻って行った。
「空お待たせ〜
帰ったらすぐご飯出してやるからな?」
「ワンワン!」
車を出し自宅へ向かう樹、各自がそれぞれライブに向けて備えている頃
剛太はゆりに連絡を入れてみた。
ちなみに剛太から電話をかけることはなく
いつもゆりからかかってくるのを待っている状態だった。
なので剛太は少し緊張をしていた。
「ゆり……出てくれるかな……」