第23章 ☆憲吾ルート☆ Happy END後編
20分ほどの散歩をした樹と空、樹は空を連れたままマンションに向かったが
生憎マンションはペット禁止の場所だった。
「あちゃー……ここペット禁止だったんだわ……
空、悪いけどちょっと外で待っててもらっていい?」
「クゥン……」
つぶらな瞳で樹を見上げる空、樹はやむなく空を外で待機させることにし
リードをポールに縛った。
「……よし、
悪いな空、ちょっと用足ししてくるから大人しく待ってろよ?
すぐ戻ってくるから。」
「ワンっ!」
「よしよし、」
空を撫で樹はマンション内に入ると
エレベーターに乗り剛太がいる部屋まで行くことにした。
「確か、15階だったよなー……」
エレベーターは15階につき部屋の前まで足を進める樹、
部屋の前に着くと早速インターホンを押した。
「買い物に行ってなければ、いるはずだけど……_ガチャッ
お、開いた開いた!」
「……。」
チャイムを押ししばらくしてから鍵が開く音が聞こえてきた。
開けられた扉の先には怪訝そうに樹を見る剛太の姿があった。
「ちっす荒木先生!元気してます?」
「急に何の用だ……インターホン覗いてみればお前いるし……」
「ゆりちゃんの連絡先も渡してるし、
どんな感じかも気になってたんでね。
どうっすか?最近ゆりちゃんとは♪」
「っ……別に、たまに連絡は来るけど……」
「ふぅん……あ、ちょっと中入っても大丈夫っすか?
こんなところ組織の連中や政府に見られたらやばいし!」
「……別に、構わないが……」
少し渋々そうに樹を中に招き入れる剛太。
「荒木先生、生徒にはあんなニコニコしてんのに
オレっちには無愛想だよねー」
「お前が怪しい奴じゃなければこんな顔してないさ……生憎、
櫻井さんたちからお前に関する情報は何も入ってきてないからな……」
「だから言ったっしょ?調べても何も出てこないって笑」
「んで、お前の目的は何だ。
今になって俺のところに現れた理由……」
「そうだねー、下に空待たせてるから手短に話すわ!
……3日後、ゆりちゃんたちのライブあるじゃん?」
「っ!?
っあぁ、そうらしいな……それがどうしたって言うんだ……」