第23章 ☆憲吾ルート☆ Happy END後編
間もなく収録開始時間となりゆりたちも席に着いた。
そして生放送の歌番組が19時に始まりゆりたちは予定通り
パフォーマンスを見せることができた。
ちなみに生放送は太輔や憲吾を始めいろんな人が見ており
特にゆりの様子を心配していた。
太輔side
「確か今日は7時から歌番の生放送だったな……」
『ハッ!もう1分前じゃん!早くつけなきゃ!!』
「そんな慌てんなよ……
録画もしてるくせに。」←
百合は慌ててリモコンを手に取りテレビをつけた。
太輔は録画してるにも関わらず慌てる百合を呆れた表情で見た。
『生と録画じゃ全然違うでしょ!
それに、ゆりが今どんな感じなのか気になるし……』
「っ……」
(そうか……未だネット上では炎上してるしな……
ゆりのメンタル、どこまで大丈夫なのか……)
太輔は作った夕食をテーブルに並べながらテレビに目を向けた。
間もなくして番組は始まったが特にゆりに変わった様子はなく
強いて言うなら他のメンバーより明らかに口数が少ないくらいだった。
『ゆり、やっぱり精神的にきてるからかあまり喋らないね……』
「スタジオには、ファンもいんだな……
そのファンから何か言われたりしてなきゃいいが……」
『あぁ……それは否定できないかもなぁ私の経験上……』
「っそういえば、お前もドラマ撮影中にヤジ飛ばされてたな……」
『まぁ……けど、ゆりに比べたら私のなんて全然序の口だよ……
もしそれがあるなら、ゆりのほうが全然酷いと思う……』
「っ……そうだな……けど、今のところ山田くんや事務所からは何もきていない。
俺らが必要以上に心配することはないのかもな……」
『かもしれないね……さて!
ご飯食べよ!』
「そうだな。」
2人は夕食を食べながら娘のパフォーマンスを見守るのだった。
一方で憲吾も夕食を食べるところで吾郎から学校で
ゆりが今日歌番組の生放送に出ることを聞かされた為
テレビをつけてみていた。
「ここか……」
(何だかんだ、俺がゆりを見るのは久しぶりだな……)
そんなことを思いながら憲吾はテレビに映るゆりを見守った。